徳川まつり
……この壁画には何かあると思いましたが、目当ての情報は……ぶつぶつ……。
中谷育
こんにちは! これ、おっきな絵だね!
周防桃子
ちょっと育! いきなり話しかけちゃダメでしょ! ……えっと、すみません。急に声掛けて……。
徳川まつり
……ほ? まつりは別に気にしませんが……。この壁画に興味があるのです?
中谷育
うん! 真剣に見てたから、なにか知ってるかなー、と思って!
徳川まつり
まあ、勉強熱心なのはいいことなのですよ。では、まつりが知ってる事を少し教えてあげましょう。
中谷育
まつり……? あなたは、まつりさん、って言うの……?
徳川まつり
……あ、うっかり自己紹介を忘れてました。私は、徳川まつりというのです。よろしくなのです!
中谷育
うん! わたしは、中谷育だよ! こちらこそよろしくね、まつりさん! そしてこの子は……、
周防桃子
周防桃子だよ。よろしくね、まつりさん。
徳川まつり
育ちゃんに桃子ちゃん、よろしくなのです!
徳川まつり
では、あの壁画について教えてあげるのです。まずは左側に描いてあるポケモンですが……、
中谷育
なんか、手にへんな模様がついてるみたいだね。それにすごく強そう……!
徳川まつり
あれは“グラードン”という伝説上のポケモンで、その昔に陸地を作ったと言われているのです。
周防桃子
桃子もこの壁画は文献で見たことあるけど……、改めて見ると迫力が違うね。
徳川まつり
多分、本物はもっとすごい迫力を持ったポケモンだと思うのですよ。
中谷育
へえ、すごいんだね! それで、グラードンと向かい合う形で描かれてるアレは?
徳川まつり
あれは“カイオーガ”という伝説上のポケモンで、こちらは海を作ったと言われているのです。
周防桃子
陸と海……仮の話だけど、この2体が同時に現代に復活したら、何が起こるの?
徳川まつり
片方だけでも強大な力を持つのですから、両方がこの現代に同時に復活した場合は……、
徳川まつり
大規模な天変地異は、免れないでしょうね……!
中谷育
てんぺん、ちい……?
周防桃子
………まあ、要するに、世界が終わるってことだよ。
中谷育
え……? 世界が終わっちゃうの……? そんなのやだよ……!
徳川まつり
ま、まあ……伝説上の存在に過ぎないので、そのような心配はいらないと思うのですよ……?
中谷育
ほんとに……? ならよかった!
徳川まつり
この2体のポケモンについて補足を入れると、活動を終えた途端、突然姿を消してしまったのです。
徳川まつり
仮説はいくつかありますが、エネルギー体として分散したとか、化石になったとか、あるいは……、
徳川まつり
……今も海底の洞窟で眠っていて、復活の刻を待ち続けているとか……。
周防桃子
……でも、いるかいないか分からない、伝説上のポケモンなんでしょ?
徳川まつり
存在するかどうか分からないからこそ、ロマンがあると思うのですよ。
中谷育
そうだね! 分からないからこそ、たのしいこともあるよね!
周防桃子
……まぁ、一理あるかもね。ところでまつりさん、ここへ何の調査をしに来たの?
徳川まつり
実はリーダ……じゃない、仲間の頼みで、この2体について調べてほしいとのことで来たのです。
中谷育
なかま……? この絵について調べてる人たちの集まり?
徳川まつり
ま、まあ、そのようなものですね……。結局、手掛かりは見つからなかったのですけどね。
中谷育
そっか。そのうち、いい手掛かりが見つかるといいね!
徳川まつり
……そうですね。応援、ありがとうなのです。
徳川まつり
(しかし、グラードンにカイオーガ……、壁画で見ただけでも凄まじい力を感じるのです……。)
徳川まつり
(本当に、この2体を制御するなんて可能なのでしょうか……?)
中谷育
………うん? まつりさん、なにか言った?
徳川まつり
あ、いえ、何でもないのですよ。ただの独りごとです。
周防桃子
………………………。
徳川まつり
そ、それじゃあ、まつりはここで失礼するのです。ではでは〜♪
中谷育
うん! バイバイ!
中谷育
うん! バイバイ! ……桃子ちゃん、どうしたの? 不機嫌そうな顔して。
周防桃子
……あの人の言葉の端々にどうも引っかかる単語があるんだよね……。何か嫌な予感がする……。
中谷育
……? 育はよくわからないけど……。とりあえず後回しでいいんじゃない?
周防桃子
……そうだね。まずはこの洞窟を出て、ムロタウンまでいこっか。
中谷育
うん! ジムに行く前に、一通り観光していこうよ! れっつごー!
(台詞数: 50)