箱崎星梨花
くすん…パパ…助けて…。怖いよぉ…。
黒井社長
助けなど来るか、馬鹿め!お前は親父の借金のカタに売られたのだ!この黒井組にな!
箱崎星梨花
嘘です!あなたが私を無理やり攫ったくせに!
黒井社長
ふん。箱崎星梨花!これからはお前には、親父の代わりに借金を返してもらう!
黒井社長
お前のような小娘は、マニアの金持ちにウケるからな。すぐに金は返せるだろう。
黒井社長
もっとも、綺麗な体ではいられないがな!ふはははは!
箱崎星梨花
そ、そんな…パパ…パパ…。
宮尾美也
む〜、噂通りの悪行三昧…駄目ですよ〜?黒井さ〜ん。
黒井社長
なっ!?何者だ貴様!?どこから事務所に入った!?
宮尾美也
玄関から、「お邪魔します」って言って、入りましたよ〜。
黒井社長
(馬鹿な…下っ端どもは何をやっている!!)
宮尾美也
あ、申し遅れました〜。私、こういう者です〜。…新品の名刺を渡すのって、何だか照れますね〜。
黒井社長
「宮尾グループ会長、宮尾美也」…ま、まさか、裏社会で知らぬ者はいない、あの宮尾組か!?
宮尾美也
昔の話ですよ〜。それより、黒井さん。悪いことは駄目ですよ〜?
宮尾美也
ここは私たちの住む町です。だから、悪さをされると困るんですよ〜。
黒井社長
ふ、ふん!お前たちの事情など知ったことか!さっさとお引き取り願おう!
宮尾美也
む〜ん…平和が1番って、知らないんですか〜?
黒井社長
くどい!帰れと言っているのだ!
宮尾美也
……平和が1番って、知りたいですか?
箱崎星梨花
ッ!?
黒井社長
ま、待て!話を聞こうじゃないか!
宮尾美也
お〜、ありがとうございます〜。…いや〜、間一髪ですな〜。
黒井社長
(何だ?今、確かに身の危険を感じた…?)
宮尾美也
私としては、黒井さんに悪事をやめてもらえれば、何も文句はありません。
宮尾美也
でも、困ったことに黒井さんは、悪いことを続けたいんですよね〜?
黒井社長
何だ、その私が悪いみたいな言い草は!
宮尾美也
ですから〜…平和的に、『これ』で、決着をつけませんか?
黒井社長
それは…将棋か?
宮尾美也
はい〜。商売上手な黒井さんと違って、私、『うつ』ことと『さす』ことしか能がないんですよ〜。
黒井社長
ふん!馬鹿馬鹿しい!何の得があって私がそんな遊びを…
宮尾美也
平和な解決、好きになりたいですか?
黒井社長
ままま、待て!誰もやらんとは言ってないだろう!
黒井社長
だが、やる以上、そちらにもそれなりのペナルティを受けてもらいたい!
宮尾美也
もちろんです〜。私に勝ったら、宮尾グループの全てを、黒井さんにプレゼントしますよ〜。
黒井社長
……何だと?
宮尾美也
逆に、私が勝ったら…黒井さんには、この町を出て行ってもらいます〜。
宮尾美也
それと、このお嬢さんは、御両親に返してもらいますからね〜。
箱崎星梨花
えっ?
黒井社長
(…こいつ、ただの阿呆か?狂人か?グループの全資産を賭け金にするだと?)
黒井社長
良いだろう!その勝負、受けて立つ!
宮尾美也
お〜、約束ですよ〜?ゆーびきーりげーんまーん♪嘘吐いたら…
箱崎星梨花
あ、あの!どうして、初対面の私を助けてくれるんですか?
宮尾美也
むふふ〜。何故でしょうかね〜。不思議ですよね〜。
宮尾美也
…星梨花ちゃん。あと少しの辛抱ですからね〜。よしよし。
箱崎星梨花
あ……。
箱崎星梨花
(何だろう…この温かい手…どこかで…?)
宮尾美也
それでは始めましょうか〜…あ、それとですね〜。
宮尾美也
私、嘘が嫌いなんですよ〜……黒井さんは、どうですか?
黒井社長
も、もちろんだ!約束は守る!早く盤と駒を用意しろ!
宮尾美也
はい〜。…ふふっ。楽しみですね〜。
(台詞数: 50)