
エミリー
「Daddy~!!Daddy~!!」

エミリー
金髪幼女は貸別荘の玄関にサンダルを乱雑に脱ぎ捨て、裸足で駆ける。

高木社長
父「やれやれ、ダメじゃないか、行儀が悪いぞ?」

エミリー
「ごめんなさい~…シュン」

エミリー
「あのね、でもね、どうしてもパパに見せたいものがあって急いで駆けてきたの!!」

高木社長
父「ふむ…一体何を見てほしいんだい?」

エミリー
「これだよ!!えへへ♪」

高木社長
父「なんだ空き瓶じゃないか」

エミリー
「うん!!浜辺でこれを見つけたんだよ~」

エミリー
「それでねそれねで!!この瓶の中にこれが入ってたの!!」

エミリー
金髪少女は満面の笑みを浮かべて、大切にポケットに忍ばせたそれを取り出し…

エミリー
それを父の方へと差し出す。

高木社長
父「手紙…」

高木社長
父「なるほど、ボトルメールか、これはまた珍しいモノを拾って来たんだね」

エミリー
「でしょ~!!」

エミリー
「でもね、このお手紙になんて書いてあるかぜ~んぜんわからないよ!!」

エミリー
「だから、パパなら読めるかなって思って!!」

高木社長
父「ああ、エミリー、君は幸運だね」

高木社長
父「もしこれが中国語だったらパパには読むことができなかったけれど…」

高木社長
父「幸いなことに日本語で書いてあるみたいだ!」

箱崎星梨花
【わたしは元気です、あなたは元気ですか?】

箱崎星梨花
【わたしの町はいいところです、遊びに来てください、わたしに会いに来てください】

箱崎星梨花
【あなたのお話、た~くさん聞かせてください!、わたしのお話、た~くさん聞いてください】

高木社長
父「待っています!!って書いてあるみたいだね」

エミリー
「行きたい!!」

高木社長
父「え?」

エミリー
「私、そこにいきたい!!」

高木社長
父「行きたいっていってもねぇ…生憎な事に差出人は不明のようだしなぁ…」

エミリー
「私、会いたい!!」

エミリー
「そこに行って、その子とお話ししたいもん!!」

高木社長
父「そんなこと言われてもなぁ…」

エミリー
「じ~」

高木社長
父「ハハハ…参ったなあ…(汗)」

高木社長
父「わかった、エミリーの願いを叶えるお手伝いくらいならしてあげようじゃないか」

エミリー
「ほんとっ!?」

高木社長
父「ああ、本当さ、パパが嘘を吐くわけがないだろ?」

高木社長
父「ただ、その願いを叶えるにはエミリーの努力が必要不可欠だけれどね」

エミリー
「私頑張る!!キリッ!!」

高木社長
父「良い表情だ、まずは一歩のようだね。そしてオマケの一歩もあるぞ」

エミリー
「どうしてオマケなの?」

高木社長
父「差出人が描いてくれた絵が手がかりになりそうだからだよ」

エミリー
「わ~い」

高木社長
父「さ、早速パパと日本語の特訓をしようじゃないか」

エミリー
「オッケー」

高木社長
父「エミリー」

高木社長
父「エミリー」

高木社長
???「エミリー」

箱崎星梨花
「エミリー!!朝ですよ」

エミリー
「んっ…おはようございます」

箱崎星梨花
「とても幸せそうな寝顔でした、どんな夢を見ていたんですか?」
(台詞数: 50)