如月千早
私にとっての歌とは、ですか?
如月千早
……そうですね。かつての私なら、
如月千早
『全てです』
如月千早
なんて、答えたのでしょうか、ふふ。
如月千早
――
如月千早
ええ、そうですね。大切なものには違いありません。
如月千早
如月千早という人間の大きな部分を占めているのは、間違いないことだと思います。
如月千早
……でも、全てではない。
如月千早
――
如月千早
はい。以前は……
如月千早
歌っていない私に、価値は無いと考えていました。
如月千早
――
如月千早
ええ、本当にそれぐらいのことを思っていたんです。
如月千早
――
如月千早
いえ、ストイックというよりは……
如月千早
多分、自信が無かったんだと思います。
如月千早
――
如月千早
はい。正確には、歌しか誇れるものが無かった、というところでしょうか。
如月千早
――
如月千早
ええ、自分に自信が持てないから、歌にすがりついていた……
如月千早
今考えれば、 そういうことだったのかな、と。
如月千早
――
如月千早
ふふ、そうですね。少しは、自分のことを好きになれたのかな?
如月千早
――
如月千早
きっかけ……ですか。
如月千早
……ああ、くす、そういえば、こんなことを言われたんですよ。
如月千早
『千早ちゃんを侮辱するのは、例え千早ちゃんでも許さないよ!』
如月千早
――
如月千早
ふふ、想像にお任せします。
如月千早
でも、それからかな、誰かが好きだと言ってくれる如月千早を、私も好きになれたらいいな、って。
如月千早
――
如月千早
はい。今でも頭が上がら……なくはないですね、別に。なんて、ふふ。
如月千早
――
如月千早
ええ、大切な、とても大切な友人です。
如月千早
――
如月千早
あ、すいません、随分話が逸れてしまって……
如月千早
――
如月千早
ありがとうございます。……それで、私にとっての歌、ですが、
如月千早
……そうですね。先程の話ではありませんが、大切な友人のようなものなのかもしれません。
如月千早
――
如月千早
ええ。幸せな時も、どうしようもなく辛かった時も、歌はいつも私の傍にありました。
如月千早
もちろん、今もそうですけれど、ふふ。
如月千早
……だから、私にとって、一番身近で、大切な友人。
如月千早
それが、歌なのかな、と思って。
如月千早
……こんなことを言うと、くす、一番は自分だって対抗して来そうな子もいますけれど。
如月千早
――
如月千早
ノーコメントで。ふふ。
如月千早
――
如月千早
はい、ありがとうございました。
如月千早
……私も、改めて自分を見つめ直すことが出来た気がします。
(台詞数: 50)