如月千早
あの、プロデューサー、あまり気を落とさないでください。
如月千早
育だって悪気や悪意があったわけじゃないですから…。
中谷育
…すー。すやー。
如月千早
自分も割と驚いてます。まさか、プロデューサーじゃなくて私のおんぶがいいって言うとは…。
如月千早
育に信頼されている、と思うと悪い気はしないですけどね。
如月千早
…別に、プロデューサーが信頼されていないわけではないとは思います。
如月千早
ただ、育も少し背伸びをしたい時期なんだと思います。
如月千早
だから、男の人に背負われるのに少し気恥ずかしさを感じたのかもしれません。
如月千早
…こう言ってしまうと、育に悪いかもしれないですけど。
如月千早
弟が…優が生きていたら、こうやって負ぶった時期が存在したのかもしれません。
如月千早
流石に、私がこの年になっていたら、負ぶわれる側だと思いますけどね。
如月千早
そんなことがふと頭をよぎったせいで、まるで優を負ぶっているような気持ちなんです。
如月千早
私は…こうやってまだおんぶしてもらえるべき年齢の時には。
如月千早
すでに、両親の背中ははるか遠くにあって、負ぶってもらうことはできなくなっていました。
如月千早
だから、こうやっておんぶしてもらえる育が、ちょっとだけ羨ましく感じます。
如月千早
…プロデューサー?
如月千早
私をおんぶ…ですか?あの、それはちょっと恥ずかしいです。
如月千早
それに、今は私が育をおんぶしていますからね。
中谷育
また…ちはやさんと、みんなと…。…すー…。
如月千早
ふふ、よく寝てるわね。真っ当な家族だと、こんな感じなんでしょうか。
如月千早
…あれ?それだと、私が父親でプロデューサーが母親…?私が男っぽいんでしょうか?
如月千早
確かに身長も胸も、スタイルはどちらかと言えば男性に近いです。そう考えるとちょっと癪ですが。
如月千早
…そんなことはない?ふふっ、お世辞でもうれしいです。
如月千早
…あれ?それだと、プロデューサーが女々しいということでしょうか。
如月千早
ぷ、プロデューサー…!そんなに気を落とさないでください!!
中谷育
めめしくてー…つらいよー…。
如月千早
育!?
如月千早
育!?…あなた、起きてるでしょ。
中谷育
えへへ…ばれちゃった?
如月千早
まったく…貴方って子は。
中谷育
…ありがと、千早さん。もう大丈夫だから下してもいいよ?
如月千早
本当?じゃあちょっと待ってね。よいしょ…。
中谷育
【スタッ】ん～っ!千早さんの背中で眠ったから、元気になったよ!!
中谷育
それじゃあ千早さん、どうぞ♪
如月千早
どうぞって…何がどういうこと?
中谷育
ほら、プロデューサーさんの背中が待ってるよ?
如月千早
背中って…おんぶ!?育、貴女いったいいつから起きてたの!?
中谷育
…えへへっ?
如月千早
春香みたいに笑ってごまかさないの!全く…。
如月千早
…あの、プロデューサー、よろしければ、その…背中をお借りしてもよろしいでしょうか?
如月千早
…はい。では、失礼します。
(台詞数: 41)