箱崎星梨花
「あの…わたしの事なら大丈夫です!」
箱崎星梨花
「もう、あの場所には帰れないですけど…」
箱崎星梨花
「でも、あなたと二人、この広い世界をどこまでも見られるのなら・・・」
箱崎星梨花
「わたしにとっては、それが一番の幸せです!」
箱崎星梨花
箱入り娘は、少し気恥ずかしそうにそう言うと、いつものように微笑む。
箱崎星梨花
ただ、彼女は震えていた。
箱崎星梨花
きっと不安なのだ・・・
箱崎星梨花
彼女の知らない、どこまでも広がる自由な世界へ踏み出すのが・・・
箱崎星梨花
恐ろしくて堪らないのだろう。
箱崎星梨花
ごめん…ポツリと下を向いて、そんは言葉を溢す僕の事を、彼女は静止する
箱崎星梨花
「大丈夫です!」
箱崎星梨花
「わたしたち、独りぼっちじゃないですよ!」
箱崎星梨花
「わたしにはあなたがいて、あなたにはわたしがいます」
箱崎星梨花
「だから、はんぶんこしませんか?」
箱崎星梨花
「わたしの不安も、あなたの不安も・・・」
箱崎星梨花
「わたしの幸せも、あなたの幸せも・・・」
箱崎星梨花
「分かち合いませんか?」
箱崎星梨花
「わたしは分かち合いたいです!」
箱崎星梨花
「そうすれば、きっと・・・うまくいくと思います」
箱崎星梨花
「大丈夫だとおもいます!」
箱崎星梨花
「だから・・・」
箱崎星梨花
「とりあえずは手始めに、この傘から、はんぶんこしませんか?」
箱崎星梨花
彼女はそう言って、傘を広げると、僕を誘うように微笑んだ
箱崎星梨花
僕は頷くと、彼女の握る傘を一緒に握って・・・
箱崎星梨花
そんな僕に彼女は寄り添うと・・・
箱崎星梨花
相合い傘ってこんな感じなんですね、と無邪気に笑う
箱崎星梨花
そんな彼女の表情に、僕の心はドキドキさせられる・・・
箱崎星梨花
それから僕らは歩き出す
箱崎星梨花
そして、君と僕は重なった
(台詞数: 29)