箱崎星梨花
...スラスラスラ
箱崎星梨花
...カキカキカキ
箱崎星梨花
今日もわたしはエミリーに何も教えてあげることができませんでした
箱崎星梨花
でも、周りの友達が、わたしの代わりにエミリーに色んな事を教えてくれます
箱崎星梨花
それにエミリーだけじゃなくて、わたしも、教えてもらっている気がします!
箱崎星梨花
とっても嬉しいです!!
箱崎星梨花
でも、それと同時に、なんだかちょっと悔しいような・・・
箱崎星梨花
なんだか、ちょっと胸の辺りがモヤモヤするような・・・そんな気持ちです!
箱崎星梨花
だって、わたしは箱崎星梨花、エミリーのホストシスターなんです!
箱崎星梨花
ほんとうは、わたしがエミリーに色々な事を教えてあげなくちゃいけないんです
箱崎星梨花
なのに・・・わたし、あまり教えてあげる事ができないんです・・・
箱崎星梨花
だって・・・わからないんです・・・
箱崎星梨花
クラスの皆さんが当たり前のように知っていることすら、わたしは知りません
箱崎星梨花
説明することができません!
箱崎星梨花
わたしの母国のはずなのに・・・日本の事、よく知らないんです
箱崎星梨花
わたしの住んでいる街のことすらも、よくわからないです
箱崎星梨花
お家という箱の中からあまりでたことがない、そんなわたしが・・・
箱崎星梨花
自らの意思で、遠い遠い外国からやってきた女の子に教えてあげられることなんて・・・
箱崎星梨花
正直、ないですよね・・・
箱崎星梨花
寧ろ、そんな女の子に、箱もろくに出れないわたしが何かを教えてあげようなんて・・・
箱崎星梨花
その考えが自体が失礼なのかもしれません・・・
箱崎星梨花
わたしは今日、エミリーの一歩を踏み出す勇気を貰いました
箱崎星梨花
エミリーの言葉に背中を押されました
箱崎星梨花
知っているつもりで、知らない世界を、ちゃんと見つめることができました
箱崎星梨花
でもわたし、与えられてばかりです
箱崎星梨花
もらってばかりです
箱崎星梨花
パパにも
箱崎星梨花
ママにも
箱崎星梨花
エミリーにも
箱崎星梨花
杏奈ちゃんにも
箱崎星梨花
翼さんにも
箱崎星梨花
ロコさんにも
箱崎星梨花
それに他の皆さんにも・・・
箱崎星梨花
もらってばかりで・・・
箱崎星梨花
何も返せていません
箱崎星梨花
何もあげれていません
箱崎星梨花
エミリーにすら・・・何もあげれません・・・
箱崎星梨花
わたしは、そんな自分に自己嫌悪です・・・
(台詞数: 38)