望月杏奈
待って・・・はぁはぁ・・・
望月杏奈
星梨花ちゃん、待って!!
望月杏奈
...杏奈の叫ぶ声を聞いた星梨花は走るのをやめるとゆっくりと立ち止まった
箱崎星梨花
...星梨花はまるで小動物のように小刻みに肩を震わせ、啜り泣いている。
箱崎星梨花
なんでしょうか・・・
箱崎星梨花
...星梨花は力無く小さく呟いた
望月杏奈
ごめんなさい!!杏奈勘違いしてた!!!
箱崎星梨花
・・・!?
望月杏奈
星梨花ちゃんは一生懸命・・・百合子の気持ちを!!
望月杏奈
百合子が杏奈に伝えられなかった気持ちを!!
望月杏奈
代わりに伝えようとしてくれてたのに!!
箱崎星梨花
杏奈さん・・・
望月杏奈
それなのに杏奈、ひどいこと言って・・・・星梨花ちゃんのこと傷つけて・・・
望月杏奈
...瞳を赤く腫らしている星梨花と目が合う
望月杏奈
杏奈・・・勝手に塞ぎ込んで・・・気持ちも!!現実も!!
望月杏奈
全部素直に受け止められなくて!!
望月杏奈
星梨花ちゃんだけじゃない・・・百合子のことも・・・また傷つけてた・・・
望月杏奈
本当にごめんなさい!!
七尾百合子
『大丈夫だよ、杏奈ちゃん、そんな悲しい顔してないで、顔あげて?』
望月杏奈
えっ!?
望月杏奈
...百合子の声が聞こえた気がして顔を上げると・・・
箱崎星梨花
...そこに百合子の姿は無く、代わりに星梨花が笑顔で杏奈に手を差し伸べていた。
箱崎星梨花
少しずつ、向かい合っていきませんか?
箱崎星梨花
わたしも協力しますから!
七尾百合子
~私も傍で見守っているから~
望月杏奈
星梨花ちゃん・・・
箱崎星梨花
百合子さんが好きだった世界をわたしと一緒に見に行きましょう、杏奈さん!!
箱崎星梨花
いつか杏奈さんも好きになれると思います!
望月杏奈
うんっ!
望月杏奈
...杏奈は差し伸べられた手を、今度こそしっかりと力強く握り締めた
箱崎星梨花
あの・・・杏奈さん・・・わたしたち・・・もう友達になれたでしょうか?
望月杏奈
ううん・・・まだ・・
箱崎星梨花
・・・
望月杏奈
でも杏奈は星梨花ちゃんと友達になりたい
望月杏奈
だからもう、他人行儀な「さん」付けはやめて・・・
箱崎星梨花
わぁあ!!
箱崎星梨花
はい!杏奈ちゃん!!
望月杏奈
...杏奈達は手を取り合って、前を向くと、一緒に歩き出した。
望月杏奈
...杏奈にもいつか、星梨花のようにボロボロになるまで手紙を読める日がくるのだろうか?
望月杏奈
...杏奈にはまだわからないけど・・・
望月杏奈
...でもいつか、そんな日がくるといいな
七尾百合子
~杏奈ちゃん、幸せになってください~
七尾百合子
~日々は繋いでいくモノ~
七尾百合子
~繋いだ日々は、いつかあなたにとっての思い出となり・・・~
七尾百合子
~あなたという人物を形成するピースの一部になるでしょう~
七尾百合子
~だから、いつか私の下へ杏奈ちゃんがやってくる、そんな時がまたきたら~
七尾百合子
~杏奈ちゃんがそれまでに繋いできた日々の軌跡を、見つけてきた幸せのピースを~
七尾百合子
百合子にまた聞かせてください
(台詞数: 48)