箱崎星梨花
桃子ちゃん、どうかな?
周防桃子
……!!こ、これは…!
周防桃子
(おいしい…っ!こんなにおいしいタルト食べたの、初めてかも…)
箱崎星梨花
あれれ、おいしくなかった…?
周防桃子
ま、まあまあかな。ちょっと子供っぽい味だけど、おいしいって言えなくもないんじゃない?
箱崎星梨花
そっかあ。よかった…。
矢吹可奈
星梨花ちゃんに…桃子ちゃん?どうしたの、こんな所で。
箱崎星梨花
あ、可奈さん。タルトを作ってみたんですけど、おひとついかがですか?
矢吹可奈
わっ、おいしそう!調査しててちょうどお腹空いてたんだ~♪ありがたくいただきます!
箱崎星梨花
はい、どうぞ。召し上がれ!
矢吹可奈
ん~、おいし~い♪タルトのサクサク感と~♪フルーツの甘さと酸味がベストマッチ~♪
箱崎星梨花
(それ、桃子ちゃんの為に作ったんです。皆さんから疑われて落ち込んでたみたいだったので…)
箱崎星梨花
(桃子ちゃん、さっきまでずっとトイレで泣いてたんです。今は落ち着いたみたいですけど…)
矢吹可奈
(そうだったんだ。大変だったね…)
周防桃子
ねぇ、もう食べ終わったんでしょ。早く調査に戻ったら?
矢吹可奈
桃子ちゃん…。
周防桃子
ま、いくら調査した所で、どうせみんな桃子を疑うんだろうけどね。
矢吹可奈
…そんなこと、ないよ。少なくとも私は桃子ちゃんを疑ってない。
周防桃子
よく言うよ。桃子が犯人じゃないっていう証拠もないのにさ。
矢吹可奈
確かに証拠はまだ見つかってないよ。でも、私は桃子ちゃんが殺人を犯す人だなんて思えない。
矢吹可奈
星梨花ちゃんの悲鳴が聞こえたあの時も、私より早く桃子ちゃんは動いてた。
矢吹可奈
そんな優しい人が、人を殺せるはずがないと思う。…これが信じる理由じゃ、ダメかな?
周防桃子
……ふん。勝手にすれば。どう思おうと可奈さんの自由だし。
箱崎星梨花
(あっ、桃子ちゃん照れてる♪)
周防桃子
星梨花、飲み物ちょうだい。昨日と同じ銘柄の紅茶がいい。
箱崎星梨花
はーい、ちょっと待っててね。
矢吹可奈
うわぁ、こんなに種類があるんだね。…これが桃子ちゃんのお気に入り?
箱崎星梨花
はい。昨日の夜桃子ちゃんといろいろ試してみたんですけど、それが一番お気に入りみたいです。
矢吹可奈
…昨日の、夜?星梨花ちゃん、昨日の夜は食堂に居たの!?
箱崎星梨花
ええ。夜時間になるまでずっとここで桃子ちゃんと紅茶を飲んでいました。
矢吹可奈
桃子ちゃんと、2人で…。その時って包丁とか触ってない?
箱崎星梨花
うーんと…たぶん、触ってないと思います。桃子ちゃんもずっと椅子に座ってましたし。
矢吹可奈
そっか…。うん、わかった。ありがとう。
箱崎星梨花
あ、でも…。
矢吹可奈
どうしたの?
箱崎星梨花
…いえ、やっぱり何でもないです。忘れてください。
矢吹可奈
…?うん…。
矢吹可奈
(とにかく、これで私と桃子ちゃんは包丁を触ってないって事が証明できるかな…)
矢吹可奈
【『星梨花の証言』を手帳に記録しました】
箱崎星梨花
お待たせ~。
周防桃子
ん。
矢吹可奈
じゃあ、私はこれで。2人はここでゆっくりしていてね。
周防桃子
…あのさ、可奈さん。
矢吹可奈
ん、なあに?
周防桃子
…さっきは、ありがとう。可奈さんも犯人って疑われてるけど、私は違う…って、思ってるから。
矢吹可奈
桃子ちゃん…!
周防桃子
ほ、ほら、早く行きなよ。まだ調査する所あるんでしょ?
矢吹可奈
うん、行ってくるね!私と桃子ちゃんが犯人じゃないって証拠、絶対見つけてくるから!
箱崎星梨花
わぁ、頼もしいです!調査頑張ってくださいっ!
周防桃子
(「ありがとう」、か。誰かにお礼なんて言ったの、久しぶりだな…)
(台詞数: 50)