矢吹可奈
シホちゃ~ん、そろそろ機嫌直してよ~…。
北沢志保
もういいです。いつものことなので気にしてません。
矢吹可奈
あっ、待って。置いていかないで…私ここの地図持ってないから迷子になっちゃう…。
北沢志保
私だって持ってませんよ。地図くらい事前に頭に叩き込んで来てください。
矢吹可奈
そこはほら、シホちゃんがしっかりしてくれてるから大丈夫かな~って…。
北沢志保
上官を甘やかすのは私の主義に反します。ではさようなら。
矢吹可奈
あぁっ!待って、謝るから置いて行かないで~っ!!
野々原茜
およよ…?そこなケンカしてるお二人さん、見かけない顔だね。ひょっとして防衛軍の人?
北沢志保
ええ。ちょうどよかった、今から挨拶に行こうと思っていたところで…。
矢吹可奈
ーーアカネ!?よかった、無事だったんだね!
野々原茜
……はい?
矢吹可奈
あの宇宙船で別れたままだったから心配してたんだ。あの時は本当にありがとう!おかげで助かっ…
野々原茜
ねえ、さっきから何の話してるの…?
矢吹可奈
……えっ?
北沢志保
あの、二人はお知り合いなんですか?
野々原茜
初対面のはず…なんだけど…。
野々原茜
ていうか、えっ?何で?何でアカネちゃんのこと知ってんの?もしかしてストーカー?
矢吹可奈
わ、私のこと忘れちゃったの?私やガナハ中尉と戦ったこととか、私を逃がしてくれたこととか…。
野々原茜
…ねえ、そこの人。一応この人タイチョーさんなんだよね?ホントに大丈夫なの?
北沢志保
隊長…?
矢吹可奈
……ごめんなさい、人違いだったみたい。知り合いによく似てたから…。
野々原茜
そう?だったらいいんだけど…。
野々原茜
そうそう、自己紹介が遅れちゃったね!アカネ・ノノハラ一等兵だよ。ヨロシクゥ!
矢吹可奈
どうも…。カナ・ヤブキ中尉です。
北沢志保
シホ・キタザワ少尉です。
北沢志保
本日よりテロリスト鎮圧部隊に合流することとなりました。よろしくお願いします。
野々原茜
あ、そうなの?チミ達も大変だねぇ~…まあアカネちゃん達としては助かるんだけど。
北沢志保
部隊の方は、他には?
野々原茜
隊長が奥の部屋にいるよ~。カスガ二等兵は自室かな。ハギワラ上等兵にはもう会ったんだよね?
北沢志保
……ちょっと待ってください。まさか、部隊の人間はそれだけですか?
野々原茜
特殊部隊だからね。アカネちゃん達はコッソリ敵陣に侵入して親玉を叩くのが役割だから。
野々原茜
今回のも鎮圧って名前が付いてるけど、実際は敵さんが物騒なモノ持ってないか確かめるのが目的。
野々原茜
あわよくばそのまま捕縛、場合により殺害、事態の鎮圧を図れ…ってことだと思うよ。
北沢志保
それほどまでに警戒しているなら、もっと多くの人員を割けばいいものを…!
野々原茜
人手不足なのは事実だからね~。正面から仕掛けて問題の何がしかを隠されたら本末転倒だし。
野々原茜
ま、そんなに心配しないでよ。『飛猿』と呼ばれたアカネちゃんがいればモーマンタイだから!
北沢志保
はあ……。
野々原茜
じゃ、そろそろ行くね。明日からヨロシク~。
北沢志保
……不安だ。
矢吹可奈
(お姉ちゃんが言ってたっけ、人間とエイリアンで同じ顔をした別人がいるかもしれないって)
矢吹可奈
(考えてみればシホちゃんだって、あのエイリアンと同じ…)
北沢志保
あの、隊長?本当に大丈夫なんですか?
矢吹可奈
ーーあ、うん!ごめんね、ちょっと考え事してて…。
北沢志保
もう、しっかりしてください。先行きますよ。
矢吹可奈
うん…。
矢吹可奈
(あっちのアカネは、今どうしてるのかなぁ…)
(台詞数: 46)