七尾百合子
はぁ……アイドルって辛いなぁ。
馬場このみ
どうしたの?百合子ちゃんったら大きなため息吐いて。
七尾百合子
このみさ〜ん!聞いてくださいよ〜!
馬場このみ
いいわよ。悩み事ならお姉さんに任せてちょうだい。
七尾百合子
実は、その……体型のことで、ちょっと悩んでいまして…。
馬場このみ
体型?そんなに変わったようには見えないけれど…。
馬場このみ
それに、百合子ちゃんくらいの年なら少しくらい太ってもすぐに痩せられるわよ。
七尾百合子
いえ、筋肉がついてきたんです。お腹とか…腕も足も…。
馬場このみ
えっ…あらあら、本当ね…で、でもこれくらいならまだまだ普通よ。
七尾百合子
でも!嫌じゃないですか!?文学少女なのに筋肉ついているって!
七尾百合子
最近レッスンとかトレーニングとかキツかったから!それでこの有様ですよ!
七尾百合子
嫌だー!肉体派文学少女になりたくないー!
馬場このみ
そんなに悲観しなくても…それに、良いことだってあると思うわよ?
馬場このみ
例えば…重い本の持ち運びも、前より辛くないんじゃない?
七尾百合子
はっ!た、たしかに…前よりも持ち運べる本の数が増えた気がします!
七尾百合子
今なら図書館で何十冊も本を借りられそう!アイドルになって良かった!
馬場このみ
そ、そう…解決したみたいで良かったわ。
望月杏奈
アイドルって…楽しいことばかりじゃないよ、ね…。
馬場このみ
あら?杏奈ちゃんも、何か悩みがあるの?
望月杏奈
ゲームをやる時間が…減った、よ…。年末は…新作が目白押しなのに…。
馬場このみ
確かに、プライベートの時間は減ったわよね。
望月杏奈
あと…授業を休むことも、増えたから…成績が下がって…。
望月杏奈
どうしよう…このままじゃ、ゲーム…没収されちゃう…。
七尾百合子
成績は元からでしょ。
馬場このみ
でも、アイドルになって良かったこともあるんじゃない?
望月杏奈
うん…アイドルのお仕事って、色々あって…ゲームみたいで楽しい、よ…。
望月杏奈
杏奈、アイドルになって…本当に良かった…。
馬場このみ
そうだ!今度お姉さんが杏奈ちゃんの勉強を見てあげる!
望月杏奈
え……杏奈の貴重なゲームタイムが……更に削れるの……?
七尾百合子
杏奈ちゃん、ファイトだよ!
七尾百合子
ところで、このみさんはアイドルになって良かったことはありますか?
馬場このみ
もちろんよ。私って、元々は事務員志望だったのよ。それが何の因果かアイドルになったの。
馬場このみ
最初はこの歳でアイドルなんて無理って思ったんだけれど、なってみたらこれが楽しくて。
馬場このみ
お仕事で色んな所に行けるし…プロデューサーには本当に感謝しているわ。
七尾百合子
なるほど。私、このみさんくらい大人になっても、アイドルでいたいです!
望月杏奈
でも、このみさんにも…辛いこと、あるの…?
馬場このみ
辛いことねぇ。レッスンがキツいと思ったことならあるけれど…。
馬場このみ
あ、とっても辛いことがあったわ。
七尾百合子
えっ、このみさんでもそういうのあるんですか!?
馬場このみ
もちろんよ。良い女には苦労も多いのよ?
望月杏奈
このみさんが辛いと感じること……いったい、何?
馬場このみ
うふふ♪それはね…。
馬場このみ
好きな人が全く手を出してくれないこと…かしら♪
七尾百合子
お…大人だぁ。
望月杏奈
このみさんの好きな人……誰なんだろう……?
望月杏奈
…………。
望月杏奈
プロデューサーさん……どうして、黙っているの?
(台詞数: 47)