望月杏奈
『ユリちゃん…』
七尾百合子
「あ…あぁ……」
七尾百合子
私の目の前には、唯一の友達であるアンちゃんがいた。
七尾百合子
私は…どうしたらいいのかわからなかった。
望月杏奈
『ユリちゃん、本当の吸血鬼だったの?』
望月杏奈
『今までずっと…私のこと騙してたの?』
七尾百合子
私は声も出なかった。
望月杏奈
『何も答えないってことはそうなんだね。』
七尾百合子
「ア、アンちゃ…」
望月杏奈
『別にいいよ。騙してたのはお互い様だし。』
七尾百合子
お互い…様…?
望月杏奈
『私ね…ずっと…(ググッ)』
望月杏奈
『ずっとこの時を待ってたんだよ!(ダッ)』
七尾百合子
そう言い放つとアンちゃんは私に襲い掛かってきた。
七尾百合子
「がはっ!」
七尾百合子
何が何だかわからないまま、私はアンちゃんに押さえつけられている。
望月杏奈
『私はねユリちゃん。吸血鬼ハンターの末裔なんだよ。』
望月杏奈
『そして、私の両親は吸血鬼にやられたんだ!(ググッ)』
七尾百合子
締め付ける力が強くなっていく。
望月杏奈
『だからね、私はずっと吸血鬼を探してたんだ。復讐するためにね。』
望月杏奈
『でも、中々見つからなくて諦めかけてたんだけど、その時にあのPVに目が留まったんだ。』
望月杏奈
『だから私はユリちゃんに近づいたんだよ。私の目的を果たすために。』
望月杏奈
『でも、本物だって決定的な証拠を掴むまでは迂闊に行動できなかったからさ、辛かったんだよ。』
望月杏奈
『目の前に仇がいるっていうのに手を出せないっていうのはさ!(ググッ)』
七尾百合子
……そうか、アンちゃんは復讐のために私に近づいただけだったんだね。
七尾百合子
そうだよね、こんな私なんかと友達になんかなりたくなかったよね。
七尾百合子
でもね、アンちゃんがどう言おうと私は一緒に過ごした日々が忘れられないほど楽しかったんだよ。
七尾百合子
だから…アンちゃんになら…私のこの身を委ねられる。
七尾百合子
………。
七尾百合子
アンちゃん…大好きだよ…(ニコッ)
(台詞数: 30)