七尾百合子
(ここはヤマブキシティ。始まりを告げる風が吹く街。)
七尾百合子
私ね、強くなろうと思うんだ。
望月杏奈
えっ、急にどうしたの…?
七尾百合子
これまでの旅で薄々感じていたんだけれど、杏奈ちゃんたちってトレーナーの指示を聞かないよね。
七尾百合子
それはきっと、トレーナーである私自身が弱いからなんだよ。
七尾百合子
正直なところ、「本気を出せば片手で勝てる」とか思っているでしょう?
望月杏奈
それは……その……。
望月杏奈
(どうしよう…指先1つでダウンできるとか…言えない。)
七尾百合子
だから、この街にある格闘ジムで体を鍛えることにしたの。
ロコ
ここのジムリーダーはエスパータイプのトレーナーだったじゃないですか。
七尾百合子
非公式のジムがあるの。それじゃあしばらく修行してくるから、2人は遊んでてね。
ロコ
……よくもまあ、ポケモンを置いていけますよね。
望月杏奈
百合子さんが…1番フリーダム、だよ。
七尾百合子
(その後)
望月杏奈
ぐ…はぁ、はぁ…。
ロコ
きゃーーーーーー!!!
望月杏奈
ロコ!!くっ…つ、強い…。これが百合子さんなの!?
七尾百合子
凄い…私にもこんな力が!!
望月杏奈
いったい、何をしたら…ここまで強くなる、の…!?
七尾百合子
美味しい食事と適度な運動。
ロコ
ポケモンより強いなんて…本当にヒューマンなんですか!?
望月杏奈
ちょっと、ポケモン図鑑で見てみる…新種のポケモンだったりして…。
望月杏奈
『ユリコ。ポケモン人間。タイプ:ワイルド。激しい修行により、ポケモンとして覚醒した人間。』
ロコ
ポケモンになってる!?
七尾百合子
もっとだ…もっともっとポケモンを倒せば、私は更に強くなれる…!!
七尾百合子
もっと、もっと…モットダ…モットタオス、ワタシ、ポケモン、タオス!!
七尾百合子
うるおおおおおおおおおお!!!!!!
ロコ
強すぎるパワーにメンタルが飲み込まれて……きゃっ!?
望月杏奈
ロコッ!?百合子さん!もうやめて!杏奈のことがわからないの!?
七尾百合子
アン…ナ……ぐっ!?うああああ!!!
七尾百合子
…お願い…杏奈ちゃん…私を、止めて…私の意識があるうちに…!!
望月杏奈
百合子さん…!!
七尾百合子
早く…も、もうダメ…体が…か…ら…だが…求める…。
七尾百合子
殺人という快楽を。
望月杏奈
……結構余裕ある?
七尾百合子
ぐ、ぐおおおおおおお!!!
ロコ
アンナ!ロコがユリコを抑えています!ロコごと、早く!
望月杏奈
っ!!……ビビッドカリバーーー!!!
七尾百合子
ぐ、ぐわああああああああ!!!!
ロコ
きゃーーーーーー!!!!
望月杏奈
百合子さん!ロコ!大丈夫!?
ロコ
あ…あぐ…へ、ヘルプ…ヘルプ…(ビクン、ビクン)
七尾百合子
あいたたた…あれ?私、何をしていたんだっけ?
ロコ
どうしてユリコは…平気なん…です…か…ぐふっ…。
七尾百合子
(修行のことは覚えていないが、いつの間にか体が頑丈になっていた。)
七尾百合子
もー!杏奈ちゃん!ゲームを出しっ放しにしちゃ駄目でしょ!
七尾百合子
そんな悪い子には…メガトンパンチ!しちゃうよ!…なーんちゃって。
望月杏奈
は、はい…ごめんなさい…片付けます…すぐ片付けますから…殴らないで…。
七尾百合子
……あ、あれ?
七尾百合子
(それと、やけにポケモンが言うことをきくようになった。)
(台詞数: 50)