七尾百合子
(ここはセキチクシティ。始まりを告げる風が吹く街。)
ロコ
セキチクシティと言えば、サファリゾーンが有名らしいですね。
七尾百合子
サファリゾーン?何それ?
ロコ
沢山のポケモンが放し飼いにされている、サファリパークみたいなスポットです。
ロコ
放し飼いと言っても、トレーナーが好きにゲットしていいみたいですよ。
ロコ
ただし!ポケモンバトルはNGです!ストーンをスローするくらいはセーフですが。
七尾百合子
なるほど、攻撃して弱らせるのはダメなんだね…。
七尾百合子
でも、面白そう!どんなポケモンがいるか見てみたいし、新しい出会いもあるかも!早速行って…
望月杏奈
新しい出会いなんて…要らない、よ…。だって、百合子さんには杏奈が、いるもの…。
七尾百合子
しまった!私には杏奈ちゃんがいるんだ!
七尾百合子
あのね、杏奈ちゃん。私もポケモントレーナーになったんだから、ポケモンをゲットしたいの。
望月杏奈
むう…やっぱり百合子さん、わがまま…。
望月杏奈
百合子さん…ポケモンを10匹や20匹…それこそ100匹だって、手持ちにするのは可能だよ?
望月杏奈
でも、それら全てに等しく愛情を注げる?答えはNO、だよ…。
七尾百合子
手持ち2人しかいないよね!?私の器ってそんなに小さい!?
七尾百合子
もう!いいから早く行くよ!どんなポケモンがいるか、杏奈ちゃんも気になるでしょ?
望月杏奈
……いい。杏奈、その辺で暇を潰してくる、から…。……百合子さんの馬鹿。
七尾百合子
えっ、杏奈ちゃん?…行っちゃった。
七尾百合子
(サファリゾーンにて)
七尾百合子
よしっ!ミニリュウをゲットしたよ!私、捕獲の才能があるかも!
ロコ
コングラッチュレーション。これで10匹目ですね。
七尾百合子
ふふっ……それにしても、杏奈ちゃんはどうしてあんなに不貞腐れていたのかな?
七尾百合子
もちろん、手持ちが増えると扱いが悪くなるのはわかるよ。
七尾百合子
ご飯の量は減るし、おやつの量は減るし、バトルに出る回数も減るし。
ロコ
……ん?
七尾百合子
あっ、そう言えば杏奈ちゃんってバトルが好きだったし、それが不満なのかな?
ロコ
あの…ユリコ?もしかして、アンナがアングリーな理由…わからないのですか?
七尾百合子
えっ?愛情云々言ってたし、待遇悪化が嫌とかそういうのじゃないの?
ロコ
……いや、あれはその…単なるジェラシーですよ?
七尾百合子
……えっ?
ロコ
…実は、ロコも…その…他のポケモンに取られるの…ちょっとは嫌ですし。
七尾百合子
えええ???
七尾百合子
(その後)
七尾百合子
あっ、杏奈ちゃん。やっと見つけたよ〜。
望月杏奈
百合子さん…その…これ、あげる。
七尾百合子
これ、ピンクバッジじゃない!ジムリーダーを倒してくれたの?
望月杏奈
うん…それで、その…杏奈、百合子さんに酷いこと言ったから…。
七尾百合子
そんなの、気にしないでいいんだよ!
望月杏奈
怒ってない、の?
七尾百合子
怒る?私のことを大切に思ってくれるポケモンを?まっさか!
望月杏奈
そ、そう…それで、サファリゾーンでポケモン、ゲットしたの?
七尾百合子
うん…でも、マサラタウンの博士に送っちゃった。
望月杏奈
えっ?ど、どうして…?
七尾百合子
だって、私には既に、大切なポケモンがいるからね!これ以上は要らないよ!
七尾百合子
私のことが大好きな、大切なポケモンが…ね?あっ、もちろん私も2人が大好きだよ!
ロコ
……そーですね。
七尾百合子
それにしても、1人でジム戦をこなすなんね、私のポケモンは有能だなぁ!
七尾百合子
そのポケモンに愛されている私……えへへ。照れるなぁ。
望月杏奈
……何故だろう?ライバルが増えなくて、大好きって言ってもらえて、嬉しいはずなのに…。
ロコ
ムカつきますよね、あの態度。
(台詞数: 50)