七尾百合子
(ここはシオンタウン。始まりを告げる風が吹く町。)
ロコ
わぁ、すごくハイなタワーがありますよ。これって何のタワーですか?
七尾百合子
ポケモンタワーだよ。終わりを迎えたポケモンが眠る、ポケモンのための集合墓地らしいよ。
望月杏奈
えっ…終わり…?
七尾百合子
どうかしたの?
望月杏奈
う、ううん…何でもない…。
ロコ
せっかくだし行ってみませんか?どんなデザインのグレイブがあるのか、興味があります。
七尾百合子
うーん、お墓だし、あんまり気乗りしないけれど…いいよ。行こうか。
七尾百合子
(ポケモンタワーにて)
ロコ
上のフロアも下のフロアも、グレイブだらけです。ここにソウルが眠っているんですね。
七尾百合子
土葬エリアとか火葬エリアとかあるのかな……あ、そうそう。
七尾百合子
聞くところによると…ここ、出るらしいよ…幽霊。
ロコ
ま、まさか!ゴーストなんているわけないですよ!
望月杏奈
百合子さん、脅かさないで…
望月杏奈
百合子さん、脅かさないで…うっ!?が……!!ぐぅぅぅ……!!
七尾百合子
えっ、杏奈ちゃん!?どうしたの!?杏奈ちゃんってば!
望月杏奈
…………タチサレ、タチサレ、タチサレ、タチサレ、タチサレ。
七尾百合子
ッ!?杏奈ちゃんの様子がおかしい…!?
望月杏奈
タチサレぇ!!
ロコ
ひぃ!?こ、攻撃してきました!
七尾百合子
これはまさか…杏奈ちゃん、悪霊に憑依されたんだ!!
ロコ
ええ!?そんな…どうすればいいんですか!?
七尾百合子
わからない…でも、何か除霊の方法があるはず!ロコちゃんは、手がかりが無いか調べて!
ロコ
わかりました!
望月杏奈
タチサレ…ワタシ、イソガシイ…ジャマ、スルナ…。
七尾百合子
えっ、邪魔って…どういうこと?
望月杏奈
ホン、カク…シメキリ…チカイ…。タチサレ…。
七尾百合子
あの…あなた、何を言って…?
ロコ
ユリコ!わかりました!シャーマンが教えてくれました!
ロコ
このゴーストは、生前にライターをやっていたポケモンのゴーストらしいです!
七尾百合子
えっ、ポケモンが作家だったってこと!?すごい!!
ロコ
はい。それで、デッドラインを守るため、ルームにこもってライトしていたらしいんですが…。
七尾百合子
自分のデッドラインを越えちゃったんだね…。無念だっただろうなぁ。
望月杏奈
マダ、カキタイハナシ、タクサン…ワタシノ、ハナシ…ヨンデモライタイ…。
七尾百合子
……それじゃあ、私があなたの話、聞くよ?
望月杏奈
…エッ?
七尾百合子
あなたはもう、本を書けないけど…その代わりに、私があなたの物語を聞くよ。
七尾百合子
満足したら、その子から出ていってくれる?私の大切な友達なの。
望月杏奈
イ、イイノ…?ワタシノ、モノガタリ…キイテクレルノ?
七尾百合子
うん。私もよく、自分の妄想を話したりするし。
七尾百合子
だから、聞かせて。あなたの物語を!
望月杏奈
…ウン!アリガトウ!
望月杏奈
ジャア、マズハ…カイリキー×カラテオウノ、ハナシカラ!
七尾百合子
…………えっ?
七尾百合子
(5時間後)
望月杏奈
……んん……あれ?杏奈、いつの間に寝てたの…?
七尾百合子
杏奈ちゃん…おはよう。良かった、目が覚めて。
望月杏奈
おはよう…。百合子さん、何だか元気無いね…どうしたの…?
ロコ
ユリコは、少し大人になったんですよ。
望月杏奈
?????
(台詞数: 50)