七尾百合子
……かくしてダークセーラーを倒し、世界には再び平和が訪れた…かのように見えた。しかし……、
望月杏奈
百合子さん……今日も本に夢中、なんだね……。2mくらいの距離に近付いても気付いてない……。
望月杏奈
そうだ……百合子さんを中心に本を魔方陣みたいに置いて百合子さんを驚かせてみよう、かな?
望月杏奈
本と本の間を紐で繋げば……よりビジュアル的に魔方陣だと分かりやすくなる、かも……?
七尾百合子
……マイティセーラーはデストルドー総帥に手も足も出ずに敗北した。そしてそのまま……、
望月杏奈
……百合子さん、まだ気付いてない。……早速、魔方陣の形成に取り掛かろう、かな……。
望月杏奈
〈5分後〉
望月杏奈
………ん、出来た。百合子さんを中心に、本と紐で作られた魔方陣の完成。……なんかかっこいい。
望月杏奈
……あとは百合子さんが気付くまで待機して……、
望月杏奈
……あとは百合子さんが気付くまで待機して……、あれ? 魔方陣が独りでに光り始めた……?
七尾百合子
……人類には希望があった。かつてマイティヒーローズを……、
七尾百合子
……人類には希望があった。かつてマイティヒーローズを……、え、ちょっと、何こr《カッッ!》
望月杏奈
………うっ……眩しい……。
七尾百合子
………………………。
望月杏奈
……光は、収まったけど……。百合子さん、大丈夫……?
七尾百合子
………………………
七尾百合子
………………………ほ?
望月杏奈
……!?
七尾百合子
ここは……事務所なのです? 確かまつりは、番組の収録でスタジオに居たはず……?
望月杏奈
え……? 百合子、さん……?
七尾百合子
ほ? 杏奈ちゃん……? 何を言っているのです? まつりはまつりなのですよ?
望月杏奈
あの、もしかして……まつりさんのモノマネで私を驚かせようとしてるの……?
七尾百合子
モノマネ? 何の話なのです?
望月杏奈
この雰囲気に口調……モノマネじゃない。本当にまつりさんだ……。
望月杏奈
もしかして……さっき私が作った魔方陣で、百合子さんとまつりさんの精神が入れ替わって……?
七尾百合子
……さっきから何を言っているのです? まつりには状況がさっぱり分からないのですが……。
望月杏奈
実は、かくかくしかじか……。
七尾百合子
……要するに、まつりは百合子ちゃんと精神が入れ替わってしまったのですね……?
望月杏奈
うん……。にわかには信じがたいけど……。
七尾百合子
まつりとしても正直あんびりばぼー、なのです。でも起こってしまった以上は受け入れるのです…。
望月杏奈
とにかく、もう一度同じ魔方陣を作って百合子さんと入れ替わりなおして……。
七尾百合子
あ、ちょっと待ってください。
望月杏奈
……どうしたの、まつりさん?
七尾百合子
今ちょうど、『マシュマロチャレンジ リターンズ』の時間なのです。これが終わった後で……。
望月杏奈
……そっか。まつりさん、今日は『生っすか!? サンデー』の特別ゲストだったよね……。
七尾百合子
そうなのです。まつり、あのコーナーは本当にどうしようかと思っていたのですが……。
七尾百合子
ここはまつりの代わりに、百合子ちゃんに大量のマシュマロを食べてもらうのです。でりしゃす～♪
七尾百合子
あ、ちょうどコーナーが始まる時間なのです。テレビをつけるのです。……ポチッと。
七尾百合子
百合子ちゃんには申し訳ないのですが、ふぁいとなのですー!
望月杏奈
百合子さん………ご武運を。
望月杏奈
〈20分後〉
望月杏奈
百合子さん……どう見ても涙目……。身体は、まつりさんのままだから分かりづらいけど……。
七尾百合子
後で百合子ちゃんには晩御飯をおごってあげるのです。では、時間なので元に戻るのです。
望月杏奈
ちゃんとお詫びと説明もしておいてね……? じゃあ、ここに……乗って?
七尾百合子
では杏奈ちゃんがまた作ってくれた魔方陣で……、いざ!《カッッ!》
望月杏奈
………………………。
望月杏奈
……百合子、さん……?
七尾百合子
………………………
七尾百合子
………………………ピヨ?
望月杏奈
………………………え?
(台詞数: 50)