七尾百合子
待って!みちこちゃん!
ロコ
またない!ゆりおねえちゃんなんかだいきらい!
七尾百合子
うん、それでもいいよ。でもね、絵を描くことを…アート作りを嫌いにならないで
七尾百合子
私は、みちこちゃんのアートが好きだから!
ロコ
うそ!ゆりおねえちゃんもみちこのこと笑ってる!変だっておもってるの!
七尾百合子
そんなことないよ!…確かに、難しくてよくわからないものもあるけれど…でも!
七尾百合子
みちこちゃんの絵を見るとね、みちこちゃんの気持ちがすっごく伝わってくるの!
七尾百合子
昨日の絵だって、私のために描いてくれたんだよね?私、とっても嬉しかった!
七尾百合子
私は、そんなみちこちゃんの絵が好きだし…それに!
七尾百合子
何より、いつもどや顏で、自信満々で、胸を張って、自慢気に自分のアートを見せてくる
七尾百合子
そんなロコちゃんのことが好きなの!
七尾百合子
…だから、絵を描くのやめるなんて…言わないで…
ロコ
……ロコじゃなくて、みちこ
七尾百合子
あ…ごめん…
ロコ
……ほんと?みちこの絵、好きなの…?みちこのことも…好き?
七尾百合子
う、うん!もちろん!大好きだよ!
ロコ
……それなら、ゆるしてあげる…
ロコ
えへへ…
七尾百合子
良かった…。あのね、おねえちゃんにはね、アーティストの友達がいるの
ロコ
あーてぃすと…?
七尾百合子
とっても素敵なアートを作る人のこと、かな?
ロコ
そのあーてぃすとさんは、みちこみたいに…変だって笑われたりしないの?
七尾百合子
ううん…そういうこともたまにある、かな。でもね、それだけじゃないんだよ
七尾百合子
たくさんの人に、その子の作ったアートは喜んでもらえているの
七尾百合子
ずっとずっとアートを続けていて、その子を理解してくれる大切な人たちに巡り会えたから
ロコ
みちこも…そのあーてぃすとさんみたいになれる…?
七尾百合子
うん。絶対なれる。だから、アートを見せることを怖がらないで
七尾百合子
みちこちゃんの絵、絶対に好きになってくれる人はいるから…ね?
ロコ
…うん。みちこ、あーてぃすとさんみたいになりたいから、まだ怖いけど…がんばる!
ロコ
「みちこちゃーん!」「どこにいるのー!?」
ロコ
いけない!ようちえん抜け出してきたんだった!おねえちゃん、また明日ね!
七尾百合子
う、うん…あっ!みちこちゃん、私はもうすぐ……行っちゃった…
七尾百合子
…………さて、もう夕方か。杏奈ちゃんの様子はどうかな……ただいまー
望月杏奈
百合子さん百合子さん。良い話と悪い話、どっちから…聞く…?
七尾百合子
何その二択?じゃあ…良い話からで
望月杏奈
杏奈、今日はすっごく頑張ったから…タイムマシンの修理…終わった、よ…
七尾百合子
えっ!?凄いよ杏奈ちゃん!…それで、悪い話って?
望月杏奈
昼間、カモフラージュ機能を使ったら…タイムマシンのバッテリーを激しく消耗したの…
望月杏奈
それで…あと5時間以内に元の時代に帰らないと…帰れなくなるの…。もう、観光もできないね…
七尾百合子
いや、観光なんてする気は…えっ!?5時間以内に帰らないといけないの!?
望月杏奈
うん…まあこの時代に長居する気も…理由も無いし…早く帰ろう…?
七尾百合子
ちょ、ちょっと待って!少しだけ時間をちょうだい!
望月杏奈
…?いいけれど…そんなに長くは無理だよ…?
七尾百合子
(どうしよう!私まだ、ロコちゃんに、みちこちゃんにお別れ言ってないのに!)
(台詞数: 44)