如月千早
「歌わなくちゃいけない」
如月千早
「優のためにも」
如月千早
歌わなくちゃ…
如月千早
「でも、もう歌ってあげられない」
如月千早
「失格です」
如月千早
「アイドルとしても」
如月千早
___としても
如月千早
思い出す、弾けて割れる水ヨーヨー。
如月千早
蘇る、もう見る事の出来ないあの子の笑顔。
如月千早
『お姉ちゃん』
如月千早
宙を舞う、片っぽだけの君の靴。
如月千早
何もすることが出来なかった。
如月千早
私の初めての、たった一人の大切な観客。
如月千早
『歌って』
如月千早
掠れてく歌声と共に、消えていく弟の笑顔。
如月千早
「姉としても」
如月千早
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如月千早
P「千早、考え事か?」
如月千早
「あ、すみません、プロデューサー」
如月千早
「時々、思い出すんです」
如月千早
P「何をだ?」
如月千早
「歌のだめだけに生きていた頃のことを思い出すんです」
如月千早
P「そうか、でも、もう、随分経つな」
如月千早
P「あれから、千早は大分成長したんじゃないか?」
如月千早
「そうでしょうか?」
如月千早
P「千早はそう感じないのか?」
如月千早
「確かに、お仕事は忙しいですし、そういう意味では成長したと思います」
如月千早
「でも、自分ではあまりよくわかりません」
如月千早
「特に胸囲的にも実感できませんし(小声)…くっ」
如月千早
P「脅威的?」
如月千早
「あ、いえ、こちらの話なのでプロデューサーは気にしないでください」
如月千早
P「そっか、でもまあ、文通続いているんだろ?」
如月千早
「はい、時間がある時にですけど、母に近況報告程度には…」
如月千早
P「それがもう、千早の心にゆとりが出来たって事の証明じゃないか」
如月千早
P「立派な成長だよ」
如月千早
P「そうだ、新しいキャラバンのメンバーとはうまくやれてるか?」
如月千早
「そうですね、どちらかといえばうまくやれていると思います」
如月千早
「初めから全く知らない人とやるって訳ではないので」
如月千早
「それに美希もいるので、気持ち的には少し楽です」
如月千早
P「そっか、それは良かった」
如月千早
P「あ、今度、キャラバンの皆の様子を写真で撮ってきてくれないか?」
如月千早
「え?」
如月千早
P「写真、新しい趣味なんだろ?。春香から聞いたぞ」
如月千早
「丁重にお断りさせて頂きます。それに趣味と言える程の腕前じゃ…」
如月千早
P「そうだな~、どうせならどっちが皆の良い表情を撮れるか勝負しよう!」
如月千早
「私に勝てるわけ…って、勝手に話進めていますけど、人の話聞いてますか?」
如月千早
P「大丈夫だ、千早なら絶対撮れるよ、俺が保証する!約束だ、な?」
如月千早
「まぁ…、はい、そこまでいうならわかりました。約束です」
如月千早
私に人の笑顔を撮る資格なんて、あるのでしょうか…?
(台詞数: 49)