望月杏奈
私ね、リアルでね…私なんかと話をするの楽しみにしてくれる子に出会ったんだ
望月杏奈
ていっても、クラスメイトなんだけど…
七尾百合子
…
望月杏奈
…
七尾百合子
うわああああ!すごい!うさちゃんリアルでお友達ができたんだね!私もなんだか嬉しいな!
望月杏奈
…リリィは自分のことのように喜んでくれているみたいで、杏奈もなんだか嬉しくなった、でも…
望月杏奈
ううん…友達なのかはわからないかな、フレンドのリリィと違って…
望月杏奈
私にとって…その子はクラスメイトっていう認識でしかないから
七尾百合子
…
望月杏奈
…クラスメイトの百合子とあの病室で握手を交わしたときから、目がなんだかチカチカして…
望月杏奈
…色のある世界に杏奈はなんだか…
七尾百合子
戸惑ってるの?
望月杏奈
えっ?
七尾百合子
うさちゃん、リアルの変化に戸惑ってるのかなって
望月杏奈
…
七尾百合子
確かに私とうさちゃんはこの世界のシステム上でフレンドであることを約束されてるよ
七尾百合子
でもリアルにはそんなシステムはないし、友達になろうってなるものでもないと思うの
七尾百合子
お互いが気付く前に自然となっているものじゃないかな
七尾百合子
それに私と同じでうさちゃんとの会話を楽しみにしてくれているのなら
七尾百合子
うさちゃんのことも友達だって思っているはずだよ!
望月杏奈
私にはよくわからないけど、でもリリィが言うならそうなのかな…
七尾百合子
うん、私がうさちゃんに抱いている気持ちとその人が抱いている気持ちは一緒のはずだよ!
望月杏奈
リリィ、ありがとう!でも私、リアルだとやっぱどんな話をしたらいいかわからなくて…
七尾百合子
ありのままのうさちゃんでいいと思うよ
望月杏奈
ありのままの…私…でも私、今少し変なんだ
七尾百合子
変って?
望月杏奈
その子と握手を交わしてからなんだけど…景色が…今まで見てきたものと違くて…目がチカチカして
七尾百合子
景色が変わった?
望月杏奈
色のなかった世界に、色がついて、なんだか私、息してて、息苦しくて…生きてるんだって…
望月杏奈
世界が変わって…どうしたらいいかわからないっていうのかな
七尾百合子
どうもしなくていいんじゃないかな
望月杏奈
えっ?
七尾百合子
それが本来あるべきうさちゃんの世界だと思うから、今はまだわからなくて怖いかもしれないけど…
七尾百合子
どうもしなくていいんじゃないかな
望月杏奈
本来あるべき世界?
七尾百合子
うん
七尾百合子
今はまだここだけが自分のいる世界だと思ってるかもしれないけど、時間が経てば変わると思うから
七尾百合子
私はこの世界も好きだけど、リアルはもっと好きだから
七尾百合子
だからうさちゃんにもそう思えるようになって欲しいな
望月杏奈
うん、わかった、頑張る
七尾百合子
頑張らなくていいんだよ、そのままで
七尾百合子
あっ、いけない、そろそろ落ちないと怒られちゃう!
七尾百合子
また明日ここで会いましょう!
望月杏奈
うん、またね
七尾百合子
それじゃ、また
七尾百合子
~リリィがオフラインになりました~
望月杏奈
そのままの杏奈で…いいのかな
望月杏奈
いいんだよね
(台詞数: 48)