ジュリア
姫から色々聞いたかもしれないけど、この国はとても小さい。
ジュリア
いや、小さいというか弱いと言うか。まあ、何も無いしね。
ロコ
でも、ロコはこの国のこと、大好きです。
ジュリア
……世界中の人間が皆あんたみたいだったら良かったんだろうけど、そうもいかなくてさ。
ジュリア
最近、どの国もちょっと荒れてる。色んなところで気象は変な事になってるせいか、
ジュリア
争いごとも、ちょっと増えてきてる。
ロコ
……
ジュリア
まあ、今までそんな事が全く無かったわけじゃないし。それでも内が巻き込まれるなんて無かった。
ジュリア
……無かった、はずだった。今までは。
ジュリア
こんな価値も無いような国にまで勘定に入れちまうくらい、世の中は危なくなってきてるんだ。
ジュリア
……でも、自分達を、国や人を守れるだけの力がうちには無い。
ジュリア
でもな、例え何も無くったって、生まれ育った場所を離れるなんて出来ないだろ?
ジュリア
だから、他の国を頼る事にしたんだ。海の向こうの、とても大きな国だ。
ジュリア
国王同士で親交があったらしい。
ジュリア
……ただ、何の条件も無しに守ってくれる所なんて無い。
ジュリア
あっちだって、他の国が怖いんだからね。ここも含めてさ。
ロコ
それが、アミとどう関係があるんですか?
ジュリア
……姫が、その条件だったんだよ。
ロコ
……
ジュリア
後はほら、この新聞に書いてある通りだ。
ロコ
あ、ソーリー。ロコ長いセンテンスはまだちょっと読めなくて……
ジュリア
……そういえば、奥の方から来たって言ってたな。ここに書いてあるのは要するに。
ジュリア
この国と件の大国が同盟を結び、その友好関係の第一歩として。
ジュリア
姫は、向こうに嫁ぐ事になったって事。
ロコ
……ウェディングですか?あの、パートナーは如何パーソン?
ジュリア
さあ、悪い噂は聞いたことは無いから、個人的には危険視はしてない。
ロコ
……アミは、ナイストゥミートゥーでウェディングなんですか?
ジュリア
……こういう世界ではよくある事なんだ。
ロコ
で、でも、アミはまだミスチルドレンで、もっとこの街で遊びたいって……
ジュリア
……それも、良くある事なんだよ。
ロコ
プゥは、それがベストだと思ってるんですか?
ジュリア
……
ジュリア
……勿論、この国の為には最良の選択だったと思うし姫にだって悪い話じゃ無い。
ジュリア
さて、姫からこれを渡すように言われてたんだ。
ロコ
……?これは?
ジュリア
あっちの大陸までの券。これを持ってれば、何回でもあっちまでいけるし、戻って来れる。
ロコ
……。
ジュリア
なあ、あんたは旅人なんだろ?もし機会があったら、亜美の様子を見てきてよ。
ジュリア
あたしはここに居なきゃだし、昨日外出を告げ口した事で絶交されたし、さ。
ロコ
そ、そんな事ノーです!アミはプゥの事、たった一人のフレンドだって言ってました!
ジュリア
……そっか。ありがとう。
ロコ
なんの、なんのサンクスなんですか?ロコ何も知らなくって、何も出来なくって……
ジュリア
あんたがここに来てくれて本当に良かったよ。じゃあな旅人、元気で。
ロコ
え、あ、あの!
ロコ
……行っちゃった。
ロコ
ロコ、間違ってました。
ロコ
ロコはトラベラーだから、自由で、どこにでも行けて、いつでもなんでもできて……
ロコ
でも、他の人は皆、帰るところがあって、やる事があって……自由なのはロコだけだったんだ。
ロコ
もっと、色んな事をして二人で遊べば良かった。もっと……
ロコ
もっと……大切に、過ごせば良かった。
(台詞数: 50)