ロコ
置手紙とかは……ナッシングですか。
ロコ
……
ロコ
朝、靴屋さんへ挨拶へ行くと、そこはもぬけの殻になっていました。
ロコ
結局あの人もここでの生活に耐えられなくなってしまったのかもしれません。
ロコ
バット、それは誰でもそうだと思います。むしろ今まで残ってくれてサンクフルです。
ロコ
それでも、グッバイくらいは言ってほしかったです。
ロコ
なんにせよこれで、この街にはとうとう……
ロコ
ロコ一人になってしまったという事です。
ロコ
ロコも……ちゃんとこれから考えないとダメって事です。
ロコ
ロコはこの街が好きです。だってロコの大好きな人達がつくった街だから。
ロコ
……その人達も、今はもう街を捨てて出て行って行ってしまいました。
ロコ
メイビー、それはきっと正しいジャッジでした。大切な人を守るためです。
ロコ
あの人達にとって、街とは大切な人の事だったんです。皆で街を出ると決まりました。
ロコ
勿論ロコもそのメンバーでした。でも、ロコは断ってここに残ることにしました。
ロコ
ロコにとって街は、やっぱりここだったんです。メモリーがありすぎます。
ロコ
この街がどんな姿になろうとも、ここが好きなことに変わりは無い、つもりです。
ロコ
なんて言ってる間にどんどん人が減っていって……そして今、一人になりました。
ロコ
ロコも、途中から気づいていました。人が出ていくにつれて、街の時が止まっていくのを。
ロコ
確かにあの人達の言うとおりでした。人のない街は街じゃない……
ロコ
一人になったと知った時に感じました。ここは終わってしまったと。
ロコ
バットバット!ロコにサッドネスはありません!分かっていた事でした。
ロコ
このまま一緒にエンディングを迎える覚悟がありましたし、それがナチュラルだと思ってました。
ロコ
最後の瞬間までこの街で!
ロコ
と、日課の決意固めをして、靴屋さんを出ることにしました。
ロコ
道のクリーンや花壇のケア、ひなたぼっこ等たくさん仕事があるのです!
ロコ
そうと決まれば早速ライタウェ……あれ?
ロコ
これはなんでしょう?昨日まではこんなところにこんな箱なんか……
ロコ
靴屋さんの忘れ物でしょうか……中身が気になりますがでもプライベートな物だったら……
ロコ
まあ誰もいないしいいですよね!オープンザ箱!……さてさて中身は?
ロコ
なんだ、普通にシューズですか。それにしてもやけにカラフルですね。いい趣味してます。
ロコ
でも靴屋さん76歳ですよ。似合いそうにないし……だから置いてったのかも……なんかサイズも…
ロコ
あ、シューズの中にカードが、好奇心ついでに読んじゃいましょう。
ロコ
えーと、とぅ、とぅろこ?トゥロコ?ロコに?これを?
ロコ
なーんだ、ちゃんとお別れしてくれてたんですね。シャイな人。シャイニングですね。
ロコ
でも、こんな丈夫そうなシューズもらってもあんまり歩かないし……
ロコ
……もしかして、このプレゼントはそういうことなんですか。
ロコ
そんな事を考えながら外に出ると、街はいつもより狭くなっていました。いやそう感じただけですが
ロコ
そして、ロコはというとさっきまでと別人のようなアイデアで頭がいっぱいでした。
ロコ
急いでよそ行きの服に着替えて、一番大きなバッグに自分の持ち物をオール詰め込んで、
ロコ
自分の家の全部のお金をかき集めて、あと顔とかも念入りに洗って、
ロコ
これからしばらく誰も近寄らない道や花壇をキレイキレイして、
ロコ
一旦ブレイクひなたぼっこして、
ロコ
そして、とうとう街の入り口までやってきました。まさかここが出口になるなんて……
ロコ
外から見た街はとてもブリリアントでした。だからきっと以前はモアブリブリだったはず。
ロコ
もし誰かが帰ってきてもいいように、ゲートのドアに「おかえりなさい」とライティングして、
ロコ
ロコが帰ってこられるように、「いってきます」を言って、
ロコ
それ以上は何も考えないようにして、おろしたての靴で走って行きました。
ロコ
……こうして、ロコは街を出たというわけです。正直、心残りなことはあります。
ロコ
ロコは、
ロコ
ロコは、ちゃんとキーをロックしてきたでしょうか?
(台詞数: 50)