七尾百合子
「ちょっとPさん!今までどこに行ってたんですか!?」
七尾百合子
新人アイドル決定戦から数日が経ってからPさんが姿を現した。
黒井社長
『少し探し物をしていてな、勝手にいなくなったことは悪かったよ。』
七尾百合子
「探し物って一体何なんですか?」
七尾百合子
私は納得がいかなかった。ただの探し物をするぐらいであの現場から離れるなんて許せなかった。
黒井社長
『ユリの願いを叶えるために必要なもの……と言ったほうがいいかな。』
七尾百合子
私の願いのために必要なもの?一体…
黒井社長
『ユリは【星の樹】というものを知っているか?』
七尾百合子
星の樹?聞いたことがあるようなないような…
七尾百合子
なんだろう…頭の中がモヤモヤする…
黒井社長
『星の樹の伝説というものがあってだな。なんでも願い事を叶えてくれる果実が実っているんだ。』
七尾百合子
「まさか…そんな都市伝説みたいなものを探すために私から離れていったんですか?」
七尾百合子
Pさんは何かを考え、頷いた。
七尾百合子
信じられない。この人はどこまで適当なんだ。
七尾百合子
はぁ…呆れてものも言えないよ…。
黒井社長
『まあそれとは別にもう一つの探し物は見つかったけどな。』
七尾百合子
もう一つの探し物?
黒井社長
『さ、入っておいで。』
七尾百合子
すると、そこには見慣れたことのある人が入ってきた。
七尾百合子
おどおどして、躊躇っていたようだったが、私の姿を見た途端、少女は安心したようにこう言った。
黒井社長
???「えへへ、また…会ったね。ユリちゃん。」
七尾百合子
Pさんが連れてきたのは、私の初めてできた友達のアンちゃんだった。
黒井社長
『君たち二人にはこれからユニットとして活躍してもらうことになった。頑張れよ、ユリ。』
七尾百合子
全く…この人はどこまで勝手なんだから…
七尾百合子
私は、そう思いながらも顔のにやけ顔が止まらなかった。
(台詞数: 25)