七尾百合子
はあ……探偵っぽい格好って言われたけどこれで良かったかな。
真壁瑞希
あら、おはようございます。迷いませんでした?
七尾百合子
瑞希さん!おはようございます。あちこちにカンバンがあったのでなんとか。
七尾百合子
結構おおっぴらなんですね。もう少し忍んでる会合かとおもってました。
真壁瑞希
昔は、複数の暗号を解かなければ会場までたどり着けなかったとか。
真壁瑞希
でもそうするとギャラリーまで来れなくなるのでこんな感じになったとかなんとか。
七尾百合子
あほっぽい。
真壁瑞希
莉緒ちゃん先生とさっちゃん部長は先に手続きをしています。
真壁瑞希
瑞希ちゃん副部長とゆりちゃんニュー部員はこのまま控室に向かいましょう。
七尾百合子
それにしても……本当にあったなんて。
真壁瑞希
おや、本当に信じていなかったんですか?
真壁瑞希
全国の探偵部たちがこぞって集い――
七尾百合子
全国に探偵部があったのも初耳ですし。
真壁瑞希
ライバル達と熱く探偵力を競い――
七尾百合子
探偵力?
真壁瑞希
探偵の頂点を決めるこの大会。
真壁瑞希
探偵カップを……!
七尾百合子
だっさい!
真壁瑞希
そうですか?私は良い名前だと思いますけど。
七尾百合子
インテリジェンスの欠片もないじゃないですか。
真壁瑞希
探偵甲子園と言い換えても良いですよ。
七尾百合子
それも大概です。
横山奈緒
ん、なんやなんや。またけったいな格好してる奴がおるか思たら、やっぱあんたらか。
七尾百合子
うわあ、あからさまな絡み方だ。
真壁瑞希
あ、横山さん。その節はどうも。
横山奈緒
またそないな格好で油断させる気かもしれんけど、二度は通用せんからな。
横山奈緒
で、そっちは?新入部員か?
真壁瑞希
はい、七尾さん。横山さんに挨拶と紅茶のお礼を。
七尾百合子
あ、はい。七尾百合子です。よろしくお願いします。って、紅茶?
真壁瑞希
横山さんからの贈り物です。
横山奈緒
私はコーヒー派やのにあの眼鏡おさげが紅茶がええって――
七尾百合子
紗代子さんが言ったんですか?
横山奈緒
聞いてないけどあいつは紅茶っぽいやろ。紅茶も風邪ひくからちゃんと保管せなあかんで。
七尾百合子
はあ……
横山奈緒
っていうか、百合子言うたか?あんた今何て言うた?
七尾百合子
ええ!私今何かまずいこと言っちゃいましたか?
横山奈緒
新入部員のくせにあいつの事紗代子とか呼んでるん?
横山奈緒
私もまだ呼んだことないで?
七尾百合子
は、はあ……
真壁瑞希
そういえば横山さん、ここで何を?
横山奈緒
何をしてるかって? アホなこと聞かんといてや決まってるやろ。
横山奈緒
この会場広いから、フロントとか控室まで迷わんように早う来て案内したってんねん。
横山奈緒
挨拶も兼ねてな。
七尾百合子
口の悪さに隠されがちだけどこの人良い人すぎません?
横山奈緒
めが……紗代子に言おうと思っててんけど、あんたらから伝えといて欲しい事があんねん。
横山奈緒
なんか今回の大会は変な奴が多いから気ぃつけや。
七尾百合子
……変な奴?
横山奈緒
せや、なんかメイドさん連れたよーわからん姉ちゃんとか、口の悪いガキとか。
横山奈緒
あたしら常連の強豪校の他はそう言う変な奴らばっかりや。
横山奈緒
あ、そんな事よりあんたらも準備せなあかんのちゃうん?控室こっちやから早く。みかんやるわ。
(台詞数: 50)