音無小鳥
はい、何ですかプロデューサーさん…え、それ取ってくれ?
音無小鳥
はぁ。あのですね、いつも言ってるでしょ。アレとかソレじゃ分からないですってば。
七尾百合子
(プロデューサーさん、ああいうの多いもんなあ。そりゃ文句も出るよね。)
音無小鳥
取ってほしいならちゃんと言って下さい。いいですね?ほんとにもう…はいどうぞ!
七尾百合子
(え、通じてるの?)
音無小鳥
よし、と。ええっと次はこれを…あ、すみません。
音無小鳥
あとアレはどこに置いたっけ…あ、ありがとうございます。
七尾百合子
(めちゃくちゃ息ぴったり…)
七尾百合子
(はぁ。いいなあ、ああいうの。長年連れ添った同士にしか出せない空気というか。)
七尾百合子
(いつか、私にもあんな相手が…)
永吉昴
うーっす。お、珍しい。プロデューサーが机で仕事してら。
音無小鳥
お疲れ様。昴ちゃん、いつも言ってるでしょ。事務所に入った時は?
永吉昴
おっと、悪い悪い。おはようございます…よ、百合子。
七尾百合子
(そう、例えば昴さんと…)
永吉昴
おい百合子、どうした?
七尾百合子
(…ちょっと違うかなあ。昴さんにはああいうの似合わないよね。)
音無小鳥
昴ちゃん。人に会ったときは何だった?
永吉昴
あそっか。百合子、お疲れ様。
七尾百合子
(昴さんならどうだろ?どんな感じが似合うかなぁ。う~ん。)
永吉昴
おーい百合子?
七尾百合子
(そうだなあ。言わなくても分かって準備してあげる的な?けど、昴さん結構気配り出来るし…)
永吉昴
百合子?
七尾百合子
(もしくはちゃんとお互い何でもきちんと言って…うん、その方がらしいかな。)
七尾百合子
(やっぱり言葉でちゃんと伝える方がいいかな。私もそんなに気付く方じゃないし…)
音無小鳥
百合子ちゃん、どうかしたの?
永吉昴
駄目だ。またいつものアレらしい。
音無小鳥
あらら…まあ、私も人の事言えないしね。
永吉昴
これになると長いんだよなあ。しょうがない、少し待ってるか。小鳥、TV見ていい?
音無小鳥
音は小さめにね。
七尾百合子
(そうだよね。言葉ってやっぱり大切。本を読めば分かる。アレとかソレで済ませちゃ駄目。)
七尾百合子
(読書家の端くれとして、言葉無しに済ますなんてのは良くないよ、うん。)
永吉昴
お、オープン戦やってんじゃん…よし行け西浦、かっ飛ばせ!
七尾百合子
(昴さん来たら伝えなきゃ。言葉はいらない、なんてのは間違ってるって。ちゃんと伝えて…)
七尾百合子
…あれ、昴さん?
永吉昴
へいへいピッチャーびびってる…お、百合子。アレはもういいのか?
七尾百合子
お疲れ様です…アレ?
永吉昴
アレもいいけどさ、程々にしとけよ?外でやったら迷惑だから。
七尾百合子
あのう…アレって?
永吉昴
まあいいや。ちょっと待って?今これ観てるから。
七尾百合子
昴さん、アレって何?
永吉昴
アレはアレだろ。お、やったホームラン!
七尾百合子
昴さん!教えて下さいよ、気になるでしょ!
永吉昴
だーかーらー!アレはアレだって。静かにしろって、今これ見てるんだから!
七尾百合子
もう!またコレとか言って。ちゃんと言ってよ、伝わらないでしょう?
音無小鳥
…見ましたかプロデューサーさん。あなたも普段あんな感じなんですよ?
音無小鳥
分かったら今度からアレとかソレで済ませないでちゃんと伝える。いいですね?
音無小鳥
気を付けて下さいよ、本当に。はい。あ、それといつものが出来てますから。
音無小鳥
そっちのやつも?はい大丈夫です。じゃあ気を付けて行ってらっしゃい。
七尾百合子
だからアレってなんですか。私はエスパーじゃないんです、きちんと教えてくれないと困ります!
永吉昴
長い事仲間やってんだぞ?それぐらい分かれってば!
(台詞数: 50)