七尾百合子
最近、面白いテレビドラマに出逢えませんね～
横山奈緒
ん～、面白いドラマもチラホラあるけど、確かに数は減った気がするなぁ……
七尾百合子
そこで!波瀾万丈な人生を歩んだ人の物語を、そのままドラマにしてはどうかと考えたんです!
横山奈緒
お、それえぇなぁ～♪確かにそういうドラマは、ついつい観てしまうわ～♪
七尾百合子
というわけで、私の人生をドラマ風にしてみました!
横山奈緒
おかしいやろ!百合子の人生、そんなに波瀾万丈か!?
七尾百合子
それでは聞いてください……
横山奈緒
何か始まったで……
七尾百合子
タイトル「七尾百合子物語」
横山奈緒
そのままやな
七尾百合子
戦争の爪痕がとっくに消えた平成14年
横山奈緒
前の部分いらんやろ!それやったらせめて「復興した」って言えや!
七尾百合子
私はとある、老朽化の進んでいない病院で産まれた
横山奈緒
綺麗な病院って事やな?
七尾百合子
何の因果か、私は実の母に実の子として育てられる事になった
横山奈緒
普通の事やないか!真っ当な因果関係やろ!
七尾百合子
この歳になるまで、実の父と実の母の顔しか知らずに生きてきた
横山奈緒
幸せな家庭やないか。生みの親と育ての親が違う人かておるんやで?
七尾百合子
何故か2人は、私に実の子であるという事を告げようとしなかった
横山奈緒
当たり前やろ!何でわざわざ「アンタ、実の子やで」って言うねん!
七尾百合子
更に私には、腹違いのいとこと、腹違いのはとこがいた
横山奈緒
みんなそうや!いとことはとこやったら、そら産まれてくる腹は違うわ!
七尾百合子
腹違いのいとこと腹違いのはとこは色違いの服を着てすれ違いになったが、それは私の勘違いだった
横山奈緒
何やねん!ややこしいわ!
七尾百合子
よく寝違えた
横山奈緒
知らんがな
七尾百合子
遠足の日を間違えた
横山奈緒
アホやないか!普通に授業ある日にリュック背負って行ったんか!?メッチャ恥ずかしいやん!
七尾百合子
そんな日が重なるにつれ、私は次第にグレ始めた
横山奈緒
グレる要素1個も無いんやけど?
七尾百合子
盗んだバイクで走り出す奴を見ていた
横山奈緒
見てただけかい!グレたんやったら我が手で盗めよ!
横山奈緒
……別に盗みを推奨してるわけちゃうけどな!
七尾百合子
更にグレた私はついに、走り屋になった
横山奈緒
えっ!?走り屋って、暴走族か!?
七尾百合子
みんなのパンを買いに行くスピードはピカイチだった!
横山奈緒
「パシり」やないか!使いっ走りって言うんやそれ!
七尾百合子
そんなある日、私は白衣を着た見知らぬ男から、白い粉を貰った
横山奈緒
待て待て待て待て待て待て待て!それ今一番言うたらアカン事やろ
七尾百合子
私はその粉を毎日毎日……
七尾百合子
私はその粉を毎日毎日……食後に飲んだ
横山奈緒
風邪薬やないか!
七尾百合子
1日3回飲んだ
横山奈緒
治す気満々かいな……
七尾百合子
お茶で飲んでやった……
横山奈緒
ンフッ……いや、「お茶で飲んだらアカンよ。水で飲みよ」って言われたけど
七尾百合子
たまにはコーラで飲んでやったりもしたさ!
横山奈緒
どこで悪さアピールしとんねん!
七尾百合子
ここで1話が終わるんですけど、続きも聞きますか!?
横山奈緒
もうえぇわ!
(台詞数: 50)