七尾百合子
ついにここまで来た…この洞窟最深部の扉さえ開ければ…
七尾百合子
えーと、この扉の封印解除の呪文はと…
七尾百合子
エロエロエッサイム、エロエロエッサイム、我は求め訴えたり!
七尾百合子
開け〜、ポンキッキ!
七尾百合子
開け〜、ポンキッキ!(ガゴン、ギィィィ〜)
七尾百合子
よし、開いた。さて、どこに…
宮尾美也
ミャオ〜💤ミャア〜💤
七尾百合子
あ、簡単に見つかった。これが古文書に書いてある「眠れる魔獣」か…
七尾百合子
なるほど…確かに凄まじい魔力だ。これなら私の悲願も叶いそうだね。
七尾百合子
それじゃあ、起きて貰わないとね。よいしょっと。(フライパンとおたまを取り出す)
七尾百合子
秘技・死者の目覚め!(カンカンカンカンカンカンカンカンカン‼︎)
宮尾美也
むーん…うるさいですよ〜。安眠妨害です〜。
七尾百合子
起きましたね、魔獣さん。早速、私のお願いを聞いて下さい。
宮尾美也
むーん?あなたが起こしたんですか〜。ならお願いを聞かないといけませんね〜。
七尾百合子
私のお願いは…私の称号を「風の魔術師」にしてくれない魔術協会を潰す事です。
宮尾美也
おやおや、物騒なお願いですね〜。でも風、ですか?あなたからは土の魔力を感じますが…
七尾百合子
…確かに私は土の魔術しか使えません。でも私は風の魔術師がいいんです!
宮尾美也
魔術属性は生まれつきですからね〜。土属性では風の魔術師の称号を貰えないのは当たり前ですよ〜
七尾百合子
土なんて嫌なんです!だって凄く地味なイメージじゃないですか!
宮尾美也
まぁ、一般的にはそうですかね〜。でもナ◯トだと土遁は活躍してましたよ?
七尾百合子
確かにあの作品ほど土遁が活躍したものは無い気がしますけど…
宮尾美也
土属性はダテじゃないですね〜。
七尾百合子
それ、ラノベのタイトル!
七尾百合子
とにかく私は土属性は嫌なんです。そりゃこの属性のおかげで…
七尾百合子
原油や温泉を掘り当てたり、金脈を発見したり、不発弾を見つけたりしましたけど…
宮尾美也
むーん…むしろ羨ましい気がしますけどね〜。
七尾百合子
羨ましくないですよ!私が見つけてもまだ子供だからって全部親の名義にされちゃうんだから!
宮尾美也
大きくなるまでお年玉を預かっておくね、みたいな感じですかね〜?
七尾百合子
で、結局大きくなっても返ってこない、と。
宮尾美也
お年玉あるあるですね〜。
七尾百合子
コホン。とにかく何度「風の魔術師」と申請しても受理してくれない魔術協会に復讐したいんです。
七尾百合子
もの凄い魔力を持つ魔獣さんなら簡単ですよね?さぁ、早速!
宮尾美也
そうですか〜。じゃあ、私はもう寝ますね〜。
七尾百合子
え…ちょっと⁉︎まだ私のお願いを叶えて貰ってないですよ!
宮尾美也
むーん?あなたのお願いは聞きましたけど?
七尾百合子
聞くって…ただ聞くだけ⁉︎
宮尾美也
そうですよ〜。それに私は「眠れる魔獣」ですからね。いつまでも起きてたらおかしいですよね〜?
七尾百合子
そんなぁ⁉︎それじゃあここに来るまでの私の苦労はどうなるの…
七尾百合子
ブック◯フの100円コーナーでたまたま古文書を見つけて…
七尾百合子
何て書いてあるか分からないから翻訳アプリで調べて…
七尾百合子
地図の場所が分からないからグー◯ルマップで調べて…
七尾百合子
この洞窟までタクシーで来たのに…
宮尾美也
それ、何一つ苦労してませんよね?
宮尾美也
でも手ぶらで帰ってもらうのも何ですから後ろの財宝はお土産にあげますよ〜。
七尾百合子
こんなの何の役にも立ちません!私はあなたに…
宮尾美也
そうですか?あ、もう寝ませんと。寝不足はいけませんからね〜。戸締りはしていって下さいね〜。
宮尾美也
それじゃあ、お休みなさ〜い。
七尾百合子
あぁ、寝ちゃった…せっかく来たのに成果は途中で見つけたダイヤモンド鉱脈ぐらいか…
七尾百合子
(このダイヤモンドのお金で魔術協会を買収して「土属性だけど風の魔術師」の称号を得ました)
七尾百合子
はぁ、結局世の中お金なんだね…
(台詞数: 50)