七尾百合子
紗代子さん……
高山紗代子
「……」
七尾百合子
その……紗代子さんは紗代子さんだと思います。
七尾百合子
もちろん、沙代子さんはとても紗代子さんらしいです。根性があって、自分に厳しくて……
七尾百合子
でも、紗代子さんもさっきのレッスンに一生懸命でした。あの姿勢は間違いなく、紗代子さんです!
高山紗代子
「……沙代子ちゃんと比べても?」
七尾百合子
そ、それは……
高山紗代子
「……百合子は優しいね。ありがとう」
七尾百合子
違います!私は本当に
福田のり子
紗代子、百合子は本心で言っているんだから
高山紗代子
「……分かってます。でも、分からないんです」
高山紗代子
「沙代子ちゃんよりうまく踊れなかったり、沙代子ちゃんより頑張れなかったり……」
高山紗代子
「ここにいる私は間違いなく私なのに、沙代子ちゃんを見ていると私は私じゃないように思えて」
高山紗代子
「のり子さん、百合子、私って一体何なんですか?」
福田のり子
……
福田のり子
……紗代子は、紗代子だよ。
高山紗代子
「じゃあ、沙代子ちゃんは?」
福田のり子
沙代子も紗代子だ。
福田のり子
瑞希も言ってただろう、2人のサヨコはタカヤマサヨコが分かれた姿だって。
福田のり子
どっちが本当の紗代子だなんて決められないよ。
七尾百合子
私ものり子さんの言うとおりだと思います。
七尾百合子
確かに沙代子さんは努力と根性の紗代子さんらしいです。
七尾百合子
でも…さっきの沙代子さんには、いつも紗代子さんが向けてくれる眼差しがありませんでした。
七尾百合子
あの、背中を安心して預けられるような温かい眼差しが……
高山紗代子
「のり子さん……百合子……」
福田のり子
沙代子のように努力と根性だけじゃない、紗代子のように優しさだけじゃない。
福田のり子
アタシが知っているタカヤマサヨコはその両方を持っているんだ。
福田のり子
だから、アタシの仲間だし、ライバルなんだよ。
七尾百合子
そうです、私の事務所でのお姉さんなんです。
福田のり子
……2人でいることのメリットはあった。でも、やっぱり紗代子には紗代子でいて欲しい。
七尾百合子
紗代子さん、私たちも協力します。だから、早く元に戻りましょう。
高山紗代子
「……
高山紗代子
「……うん。
高山紗代子
「……うん。ただ……」
七尾百合子
もしかして、戻りたくないんですか?
高山紗代子
「ううん、努力と根性を取り戻して、一流のアイドルになりたい!」
高山紗代子
「ただ、元に戻ったら沙代子ちゃんはどうなるのかなって」
福田のり子
ん……
七尾百合子
こんな状態なのに……。ホント、紗代子さんは優しいですね……
七尾百合子
こんな状態なのに……。ホント、紗代子さんは優しいですね……\シャイニングウィザァド/
福田のり子
おっと、アタシにメールだ……。亜利沙?
福田のり子
……
福田のり子
…………!!
福田のり子
2人とも、今すぐ事務所に戻るよ!
七尾百合子
な、なにかあったんですか!?
福田のり子
2人が元に戻る方法が分かったかもしれないって!
七尾百合子
紗代子さん!
高山紗代子
「分かってる。沙代子ちゃんは気になるけど、今は事務所に行こう!」
(台詞数: 48)