たまきと不思議な絵本の物語 36ページ
BGM
空想文学少女
脚本家
れみす
投稿日時
2016-10-17 07:14:41

脚本家コメント
36ページ目「ともだち」
「出会いがあるから別れもある。でも決してあえなくなるわけじゃないよ。寂しくなったら空を見上げてごらん。どんなに遠く離れていても空はずっと…ずーっと繋がっているんだよ。だから…寂しくないよね。」
最終ページ→「不思議な絵本」

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七尾百合子
もしかして…環ちゃん、元の世界に戻っちゃうの…?
大神環
たぶん…そうだと思う。
大神環
絵本を開いたときに聞いた助けてっていう言葉。本当は二人の助けてって声を聞いたんだ。
大神環
最初は聞き間違いかと思ったんだけど…ルリと一緒に冒険をしていくうちにわかったんだ。
大神環
あの声はルリと…そして、シホールの声だってね。
大神環
だから……二人を助けた今、たまきの役目が終わって元の世界に戻っちゃうんだと思うんだ。
七尾百合子
そんな…折角みんなが仲良くなったのに環ちゃんと離れるなんて嫌だよ!
大神環
環もルリと離れるのは嫌だよ…でも…こればっかりはどうしようもないよ…。
七尾百合子
環ちゃんがいなくなったら…私、どうしたらいいの?
大神環
………。
大神環
ルリ、初めて会った時のこと…覚えてる?
七尾百合子
覚えてるよ…あの時は昴さんに追いかけられてて…それで環ちゃんが来てくれたんだよね。
大神環
あれ、子ども達から聞いたんだけど本当はルリも一緒にお城にいこうって誘いがあったみたいなんだ
大神環
でもね、何回も呼びかけてもルリから返事がなくて昴が迎えに来たんだって言ってたんだよ。
七尾百合子
あ……たしかあの時ずっと本を読んでいたような……だから気がつかなかったのか…。
大神環
でも、そのおかげでたまきはルリに会うことが出来たんだよね。そして一緒に色んな所を冒険したね
大神環
洞窟を抜けて、海に行って、滝を越え、森に迷って…
大神環
色んな場所に行って、色んな人達にあって、色んな経験をして…
大神環
そんなルリとの冒険がすっごく楽しかったんだ。
七尾百合子
私も…環ちゃんと一緒に冒険して……すごく楽しかった。
大神環
でもね、いつまでも楽しいは続かないんだよ。
大神環
出会いだってそう。出会いがあれば別れも必ずくる。ばあちゃんがよく言ってたんだ。
大神環
でも、それは一生会えなくなるものじゃないんだって。
大神環
苦しいがあるから楽しいがある。別れがあるからまた出会いがある。
大神環
だから…だから……たまきはルリと別れるのは寂しくないよ。
大神環
それに…ルリにはもう、沢山の友達が出来たでしょ。
七尾百合子
そうかもしれないけど……やっぱり環ちゃんと別れるのは寂しいよ…。
大神環
……もし、たまきと別れて寂しくなったら空を見上げてみて。
大神環
どんなに遠く離れていてもこの広い空はずっと、ずーっと繋がってる。
大神環
だから、ルリがまた会いたいって思ってくれれば…たまきはまたルリに会うことができるんだから。
大神環
だから…たまきからのお願い。ルリとは笑顔でお別れしたいの。
七尾百合子
環ちゃん……。(ゴシゴシ)わかった。笑顔でお別れする。
大神環
あ、そうだ。ルリにこれあげる。(ゴソゴソ)
七尾百合子
これは……キーホルダー?
大神環
うん。たまきが初めて作ったキーホルダー。たまきとの友達の証だよ。
七尾百合子
それなら私も…(ゴソゴソ)
七尾百合子
シホールちゃんと一緒に作ったんだけど…上手く出来なくてごめんね。
大神環
ううん、そんなことないよ。とっても可愛い黒猫のキーホルダーだね。
大神環
(ポワァン…)そろそろ時間みたい…。
大神環
(ギュッ)ルリ、元気でね。
七尾百合子
(ギュッ)環ちゃんも、元気でね。
七尾百合子
また一緒に遊ぼうね。約束だよ。
大神環
うん、約束。たまきは約束は絶対に守るから安心して。
大神環
それじゃあ……またね…ルリ。
七尾百合子
うん…またね……環ちゃん。
七尾百合子
(シューン)………。
七尾百合子
行っちゃった……。
七尾百合子
ぐすん……わだし…笑顔でバイバイできたよね……笑顔でさよならできだよね……
七尾百合子
だから……もう………泣いても……いいよね……
七尾百合子
うわぁあああああああああああああああああんんんんん!!!!

(台詞数: 50)