環と不思議な絵本の物語 32ページ
BGM
絵本
脚本家
れみす
投稿日時
2016-10-13 17:29:13

脚本家コメント
32ページ「私の想い」
      ~ルリ日記~
『みんなの想いを胸にシホールちゃんの元へ向かった私。お願い、私の想いよ。あなたに届いて!』
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北沢志保
………だれ?
七尾百合子
あはは……来ちゃった…。
北沢志保
あなた…どうやってここに!?来ないでって言ったでしょ!
北沢志保
まさか…あなたまで私から何かを奪おうっていうの…いい加減にして!
七尾百合子
違うよ、私はシホールちゃんと話がしたいからここまで来たの。
北沢志保
そんなことを私に信じろっていうの?
七尾百合子
…そうだよね。シホールちゃんが受けた苦しみを考えたらこんなことすぐに信じれないよね。
七尾百合子
あの後、みんなから色々話を聞いたんだ。シホールちゃんのこと…。
七尾百合子
だから……ごめんなさい!
七尾百合子
私、知らなかったとはいえシホールちゃんにあんなひどいことを言っちゃって…本当にごめんなさい
北沢志保
………。
北沢志保
………いいわよ、別にそれぐらい。
北沢志保
それで、話って何かしら?
七尾百合子
あのね、私…シホールちゃんと……友達になりたいの。
北沢志保
私と…友達に?
北沢志保
私に同情して友達になろうっていうの?ふざけないで!
七尾百合子
ううん、そんなつもりはないよ。
七尾百合子
私ね、昔はひとりぼっちだったの。友達もいなくてずっと本ばかり読んでいたの。
七尾百合子
でもね、ある日、環ちゃんが私のもとに来てくれて友達だよって言ってくれたんだ。
七尾百合子
その時に聞いたの。初めて会ったばっかりなのにどうして友達なのって?
七尾百合子
そしたらね環ちゃんはこういったんだ。「一度遊んだらもうその人とは友達だよ」ってね
七尾百合子
環ちゃんと遊んでいるときのシホールちゃんの笑顔…本当に楽しそうに見えたんだ。
七尾百合子
心の底から楽しんでるんだなぁって…
七尾百合子
だから、私も一緒に遊んでシホールちゃんと友達になりたいの。
北沢志保
………。
北沢志保
あなたとは……もう遊んだじゃない…。
七尾百合子
え?
北沢志保
このお城にあった暗号。あれは私が作ったものなのよ。
北沢志保
誰にも解かれることはないと思ってた。
北沢志保
だから、私の気持ちをぶつけても絶対に知られないと思ってた。
北沢志保
でも…あなたに解かれてしまった…絶対に無理だと思っていたのに…それをあなたが…。
北沢志保
でも…嬉しかった。私の作った暗号を解いてくれたことが本当に嬉しかった…。
北沢志保
私は…本当はあの暗号を誰かに解いてほしかったのかもしれないわね…
七尾百合子
シホールちゃん…。
北沢志保
………。
北沢志保
………いいわよ。
北沢志保
私と……友達になりましょ。
七尾百合子
ほんとに!?
北沢志保
ええ、本当よ。私達はもう友達よ。
北沢志保
だから…
北沢志保
だから…このお城で一緒に暮らしましょ。

(台詞数: 41)