委員長と夜 前編
BGM
TOWN_RMX
脚本家
Կիշիրա
投稿日時
2016-10-10 02:54:17

脚本家コメント
莉緒「あら、亜利沙ちゃん。何してるの?」
亜利沙「写真を整理しているんですよ!」
   「インスピレーションがすごいです〜!」
莉緒「あら、この二人よく撮れてるわね」
  「本当に相棒感あるわ」
亜利沙「でしょ〜!ここぞ!と思ったので」
   「写真撮ってる振りして写真撮ってました!」
莉緒「一見意味不明だけど言ってる事分かるわ」
亜利沙「はっ!なんか予感がします!」
   「きっと良いシーンっぽいので撮ってきます!」
莉緒「暗いから気をつけるのよ〜」
【思いの外長くなったので分けます。しかしそうするとこのドラマの意義が揺らいでくる……】

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高山紗代子
おや、百合子君。もうそっちは終わったのかい?
七尾百合子
ええ、謎は全て解けました。
高山紗代子
それは上々。早速お互いの情報を整理しようか。そろそろ外も暗くなってくるからね。
七尾百合子
とぼけるのは止めてください。
高山紗代子
……君にはいつも睨まれている気がするよ。なんの事だい?
七尾百合子
全て、解けたんですよ。この学校の七不思議。最初から不自然だとは思っていたんです。
七尾百合子
怪奇現象の場所や時間の分布、そして増え続ける目撃情報……
高山紗代子
その通りだね。だからこうして校内を歩き回っているわけだが?
七尾百合子
「最初から不自然だと思っていた」これが一番引っかかっていたんですよ。
七尾百合子
私でもおかしいと思うような事を、部長がそのままにしておくはずがありません。つまり……
七尾百合子
……結論の前にお話しましょう。七不思議の正体を。
高山紗代子
正体……ね。それは先程まで調べた通りだ。全て偶然や悪戯が引き起こした勘違い。
高山紗代子
全て枯れ尾花だったね。
七尾百合子
その枯れ尾花の全てが、ある一つの存在によって作られた物だとしたら?
高山紗代子
それは不可能だ。君がさっき言った通り。怪奇現象に場所や時間、理由の法則性は無い。
高山紗代子
それに、偶然を引き起こせる存在が居たら、それこそ怪奇現象だからね。
七尾百合子
あるんですよ。この学校に多く存在する不思議全てが当てはまる一つの法則が。
七尾百合子
発生源です。怪奇現象ではなく七不思議のね。
高山紗代子
随分ともって回った言い方だね。七不思議と怪奇現象はどう違うんだい?
七尾百合子
誰かが言わなければ不思議にはならない。噂にならなければ不思議にはならない。
七尾百合子
そしてその噂を作ったのは、全ての七不思議を流行らせたのは……
七尾百合子
校内新聞、ですよね。
高山紗代子
……そりゃあ、私は知らない謎は解けないし、校内新聞が唯一の情報源だからね。
七尾百合子
その記事の情報源がどうなのか、怪しいところですね。
高山紗代子
百合子君。前にも言ったけれど、推理に勘は必要だが、憶測は無用だよ。説得力と言うものが……
七尾百合子
……調べてもらいました。もう出て来て良いですよ。
高坂海美
お久しぶりです。高山先輩!
高山紗代子
……もう先輩を使う事を覚えたのかい?
七尾百合子
この調査中、どうも私を新聞部に近づけたくなかったようなので、頼んだんです。
高坂海美
うん、証拠掴んで来たよ。……って写メだけど。
七尾百合子
この「屋上の女子生徒」の記事の情報提供者……高山紗代子と書かれてあります。
七尾百合子
まさか、同姓同名なんて言いませんよね。
高山紗代子
……確かにそういう事もあったかもしれないね。でもそれだけでは
七尾百合子
他の情報提供者も、新聞部の関係者なんじゃないですか?この学校の部は、繋がりが多い様ですし。
高山紗代子
……それも憶測かい?
七尾百合子
ええ、でも調べれば分かりますよ。ですから、私の推理はこうです。この七不思議は新聞部の……
七尾百合子
いえ、探偵部との自作自演。この部を存続させる為だけの、学校全体を巻き込んだ壮大な嘘。
七尾百合子
違いますか?
高山紗代子
三回目だ、百合子君。君は証拠を先に話す癖をつけた方が良い。
七尾百合子
……私ももう一度言います。とぼけないでください。最も有力な証拠をくれたのは部長です。
七尾百合子
松田さんは幽霊部員……最初から二人ともあまりにしつこく言うので、何か意味があると思って、
七尾百合子
部長が意味の無い発言をするなんてあり得ません。なので逆にお尋ねします。
七尾百合子
なぜ、こんな事をしているんです?なぜ、私にこの謎を解かせようとしたんです?
高山紗代子
私はまだ認めていないんだけどね。しかし、その質問に答えるとしたら……
高山紗代子
言語で伝えられる事では無い。と言っておこう。
七尾百合子
……納得出来ません。この行為は、部長がいつも仰っている探偵像に反しています。
七尾百合子
今の部長を信じる事が出来ません。
高坂海美
ゆ、百合子ちゃん抑えて。先輩だよ?
高山紗代子
……なるほど分かった。とりあえず今日はもう遅いし。
高山紗代子
続きは明日にするとしよう。

(台詞数: 50)