七尾百合子
昔々、ラプンツェルという名前の、とても可愛らしい女の子がおりました。
七尾百合子
ラプンツェルは魔女によって、高い高い塔の天辺に閉じ込められていました。
七尾百合子
遊び相手もいないので、ラプンツェルは今日も1人、塔の中で遊んでいました。
大神環
うー…たいくつだなー。誰か遊んでくれないかなー。
七尾百合子
しかし、そんなラプンツェルの噂を聞きつけ、訪ねてくる人もいました。
七尾百合子
そしてまた、今日も1人…。
高坂海美
よいっ…しょっと!
大神環
わぁっ!窓から人が入ってきたぞ!
高坂海美
やっほー!あなたがラプンツェル?私は隣の国の王子だよ!
大神環
王子さま!?ラプンツェル、初めて見たぞ!どうやって登ってきたの?
高坂海美
もちろん素手でだよ!
大神環
王子さまって強いんだな〜!今まで来た人、みんな道具を使っていたのに!
大神環
何も使わないなんて、ラプンツェルびっくりしたぞ!
高坂海美
えへへ。鍛えているからね。それにしても…
高坂海美
噂に違わぬ美しさ!何て素敵な姫なんだ!
大神環
そ、そう?くふふっ、そんなに褒められると照れちゃうな〜。
高坂海美
見れば見るほど美しい身体…指の先々まで、まるで芸術品のようだ…。
高坂海美
その美しさが…私を狂わせる!私、もう我慢できない!
七尾百合子
ラプンツェルのあまりの美しさに、王子は胸の奥が熱くなるのを感じました。
七尾百合子
そして、ラプンツェルに一歩近づき、告げたのです。
高坂海美
死合おう!ラプンツェル!
大神環
?よくわかんないけれど、いいぞ!遊んでくれるんだね!
七尾百合子
王子は構えを取り、対するラプンツェルは呑気に立っていました。しかし…。
高坂海美
(この子、隙だらけのように見えて、全く隙がない…!)
高坂海美
(下手に飛び込めば喰われる…先に動けば…負ける!)
大神環
どうしたの?こないの?ラプンツェルたいくつだぞ!(ドン!)
七尾百合子
ラプンツェルの震脚で塔が揺れました。
高坂海美
(くう!なんて鍛え上げられた肉体!眩しすぎるよ…!)
大神環
じゃあこっちから行くね!がおー!
七尾百合子
刹那、ラプンツェルは王子の視界から消えました。
高坂海美
…え…?ごふっ!!!
七尾百合子
次の瞬間王子が感じたのは、お腹の激しい痛み…そして…浮遊感。
大神環
あ…しまった。また塔から突き落としちゃったぞ。
七尾百合子
ラプンツェルの軽いタックルで、王子は塔の外へと吹き飛んで行きました。
高坂海美
うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………
大神環
あーあ。せっかく遊んでくれる人が来たのに…絵でも描こう。
大神環
「たのもー!ラプンツェル殿はおるかー!」
大神環
あ!また誰か来たぞ!
七尾百合子
魔女に封印されし最強の姫。
七尾百合子
その噂は数多の武術家、腕自慢の戦士たちを呼び寄せていました。
七尾百合子
こうして、ラプンツェルはみんなに遊んでもらえて、楽しい日々を過ごしましたとさ。
七尾百合子
めでたしめでたし。
(台詞数: 42)