あの時の熱い気持ち
BGM
透明なプロローグ
脚本家
りんりんりん世
投稿日時
2016-09-07 02:30:41

脚本家コメント
アイドル同士の呼び方わからん…。
百合子→ジュリアさん
ジュリア→百合子 だっけ?

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七尾百合子
(わっ、私が…私なんかが、ジュリアさんと、デュエットできる日が来るなんて…っ!)
ジュリア
(百合子…何か緊張してるっぽいな…。確かに、あんま絡んだ事ねーしなぁ…)
ジュリア
いやぁ、何か悪いな。私なんかと組むことになっちまってさ。でもま、よろしく頼むよ。
七尾百合子
あああああああの!!!わわわ私、その、ジュリアさんにずっっと聞きたい事があって…
ジュリア
おぅっ!?何だよ、急にデカイ声出すなよ…ビックリしたじゃねーか!
七尾百合子
す、すいません…。ちょっと緊張してるみたいで…
ジュリア
まぁ、それは見ればわかるけど…。で、何だよ。聞きたい事って。
七尾百合子
あの…一年位前、なんですけど…。上野駅で、路上ライブ…よくしてましたよね…?
ジュリア
一年…あぁ!懐かしいな。そういや、毎日の様にやってたっけなぁ。
ジュリア
事務所に入るずっと前なのに、何で百合子がその事知ってんだ?
七尾百合子
その、実は…。私、何回も聴きに行ってたんです。
ジュリア
マジかよ!?いやぁ〜なんかちょっと恥ずかしいな。曲も詩も、だめだめだっただろ?
七尾百合子
そ、そんな事ありません!!
ジュリア
な、何だよ急にムキになって…
七尾百合子
初めてジュリアさんの歌を聴い時、もうすっごい!何て言うんでしょうか、こう身体が…。
七尾百合子
その、言葉には上手く表せないんですけど…。とにかくっ!すっっごい感動したんですっ!
ジュリア
あの時の私の歌を聴いて………?
七尾百合子
はいっ!それからはもう毎日上野にに行って、今日は居るかな〜って…。えへへ。
ジュリア
お、お前、そりゃあれだろ。物好きが過ぎるぜまったく。あんなにしょっぱい歌と演奏でさ…
七尾百合子
そんな事ないですよ!私ほんっっとうに大好きだったんですからっ!
七尾百合子
毎日通ってた図書館にもあの時は行かなくなって、ジュリアさんのライブを聴きに行ってたんです!
七尾百合子
私みたいに毎回聴きに来てる子もいたんですよ。その子も目をキラキラさせながら聴いてたなぁ。
七尾百合子
あとあと!ビックリしたのが、色んな年代の方が足を止めて、ジュリアさんの歌を聴いてたんです!
七尾百合子
私のパパくらいのサラリーマンさんとか、おじいちゃんやおばあちゃんもっ!
七尾百合子
そういうのを見て、あぁ、やっぱりこの人はすごい!なぁって……
七尾百合子
そういうのを見て、あぁ、やっぱりこの人はすごい!なぁって…………ジュリアさん!?
ジュリア
いや、あの、すまん…。ちょっとそのなんつーか……すっげぇ、嬉しくてさ……。
七尾百合子
ジュリアさん……。
ジュリア
………あの時は本当に自分の好きな様に、自分の思う様にやってたんだ。
ジュリア
誰かに聴かせようとか、そんな事ちっとも考えてなくてさ。
ジュリア
そういう面では、今よりもずっと自分らしい、自分が好きな歌を歌ってたんだ…。
ジュリア
本当に自分だけの為に…。だから、私はすっげぇ気持ち良かったんだ。当たり前だよな。
ジュリア
でも、それを聴いて感動してくれた人が居たんだって…。こんなに嬉しい事ってないんだよ…。
七尾百合子
足を止めてたみんな、すっごく楽しそうな顔してました。多分私が一番ですけどっ!
ジュリア
ば、ばか…。その眼、やめてくれよ…。なんかすっげぇ照れる…。
七尾百合子
ご、ごめんなさい…。私、興奮するといつもこうで…。
ジュリア
いや、ありがとう…。私、最近ちょっと悩んでてさ。なんかお陰で吹っ切れたよ。
七尾百合子
悩んでたんですか…?
ジュリア
まぁ、大した事じゃないんだけどさ…。ほら、私達もぼちぼち名前が売れてきてさ…。
ジュリア
私の曲も、今じゃたくさんの人が聞いてくれるようになってきたんだ。
ジュリア
でも…。それが何かプレッシャーというか…。今まで自分だけの物だった私の歌だけど…。
ジュリア
今はそうじゃなくなっちまってるような感じがしちゃってさ。前みたいに曲が作れなくて…。
ジュリア
でもそうだよな。聴いてくれる人は、やっぱり私の、私が好きな曲を好きでいてくれるんだよな。
七尾百合子
そうですよ!ジュリアさんの歌にはそういう魅力がすっごくあるんです!
ジュリア
へへっ。デュエット練習の初日から、随分デカイ事を教えてもらったよ。ありがとな。
七尾百合子
い、いえっ!そんな!ただ、ずっと気になっていた事だったので…。
ジュリア
でもなんでだろうな?そんなに何回も聴きに来てくれてたみたいなのに、全然記憶にないんだよ。
七尾百合子
それはその…。顔、覚えられたら恥ずかしかったので…。物陰からそのこっそりと…。
ジュリア
………お前らしいよ。

(台詞数: 49)