七尾百合子
こんばんは、ワトソン諸君
七尾百合子
七つのしっぽがある脳細胞を持つ女、名探偵七尾百合子です。
高山紗代子
海美!誕生日おめでとう!
高坂海美
うわぁ、さよちん!ありがとう!
七尾百合子
今日の事件はこちら!
七尾百合子
ババン!
七尾百合子
夜も咲く朝顔の謎を解け!
高坂海美
なぇ、さよちん、ゆりりん、なにやってるの?ババンとか言ってるけど。
高山紗代子
最近、探偵小説熱がぶり返したみたい
七尾百合子
今日は8月10日……
七尾百合子
そう!高坂海美さんの誕生日!
七尾百合子
事務所みんなでお祝いし、バースデーライブが終わった後、事件は起きました。
高坂海美
ねえねえ、さっきもらったプレゼント開けてもいい?
高山紗代子
どうぞ。きっと似合うと思うんだ。
七尾百合子
ライブ後、海美さんは、ステージの熱気をそのまま持ってきたような会場の外へ出ました。
七尾百合子
螺旋階段の近く、季節外れのイルミネーションに彩られた花壇の前に立つ一人の男性
七尾百合子
そう、仮にPとしましょう。
高坂海美
うわぁ、なに、これ!かわいい!
高山紗代子
ふふふ、海美には青や緑のさわやかな色もいいけど、ピンクのようなかわいい色も似あうと思うんだ
七尾百合子
Pは海美さんにお祝いの言葉を述べた後、おもむろに花束を渡しました。
七尾百合子
きっと似合うと思うと言って渡された花束、それは……
七尾百合子
ピンクの朝顔だったのです!!
高山紗代子
えっ?プロデューサーからもピンクを?
高坂海美
うん、私に似合うって言ってくれたんだ。
七尾百合子
そう、勘のいいワトスン諸君ならお気づきでしょう。
七尾百合子
バースデーライブが終わったのは黄昏時の夕方6時過ぎ……それにもかかわらず
七尾百合子
朝顔は全輪咲き誇っていたのです!!
七尾百合子
ババババーーーン!!
高坂海美
ねぇ、さよちん?ゆりりん、本当に大丈夫なの?また効果音を自分で言ってるよ?
高山紗代子
うーん、私も心配だから、百合子にはあとで言っておくね。
七尾百合子
どういうことでしょう……朝に咲く朝顔が夕方になっても咲いている。
七尾百合子
これは謎です!ミステリィです!世界ふ○ぎ発見です!!
高坂海美
そうだ!さよちん、明日時間ある?一緒にトレッキングしない?この靴、早速履きたいんだ!
高山紗代子
いいよ!そういうんじゃないかと思って、予定を空けておいたんだ。
七尾百合子
しかし、名探偵百合子に解けない謎はありません……
七尾百合子
脳細胞の七つのしっぽが解き明かす真実……それは、
七尾百合子
朝顔は造花だったんです!!!
七尾百合子
じゃじゃじゃーん!
高山紗代子
百合子、うるさい!
七尾百合子
ご、ごめんなさい……
高山紗代子
まったく、もう
高坂海美
まぁまぁ、さよちん。で、明日はどこに行く?高尾山?
七尾百合子
……な、なんということでしょう。お祝いにもらった花が偽の花だったとは。
七尾百合子
犯人Pは美少女海美の純情を弄んだのです!
七尾百合子
そんなことも露知らず、少女は無邪気に朝顔を食べようとします
七尾百合子
食べるとお腹を壊す朝顔が、まさか少女の心を壊すとも知らずに……
高坂海美
あ、そういえば、プロデューサーからもらった花なんだけど、朝顔なのにまだ咲いているんだよね。
高山紗代子
もしかしたら、あれかな?遺伝子組み換えで長時間咲く朝顔ができたらしいよ?
七尾百合子
……
七尾百合子
め、名探偵七尾百合子!七つのしっぽの脳細胞に解けない謎はない!続く!!
(台詞数: 50)