北沢志保
………(ピラッ)
七尾百合子
(志保ちゃん、本を読んでるのかな…?何か絵になってて素敵だなぁ…)
北沢志保
……?(何かしら…。さっきからこっちを見てるわね…)
七尾百合子
(ひぃっ!に、睨まらた…。やっぱりちょっとだけ怖いな…。でも、何読んでるんだろ?)
北沢志保
………何?
七尾百合子
えっ!?ええっと、そのぉ…。あの、なんでも………ないです。
北沢志保
そう。用がないならあんまりじろじろ見ないでくれる?
七尾百合子
うん…。ご、ごめんね…。
七尾百合子
(はぁ…。なんで私っていつもこうなんだろ。ちょっとだけ、お話ししてみたいだけなのに…)
北沢志保
(あ…っ。またやっちゃったわね…。直さなきゃって思ってるのに…)
七尾百合子
(どうやって話し掛ければいいのかな?何読んでるの?とか…どんな本が好き?…とか……)
北沢志保
(悪いことしちゃったわね…。私から何か話かけた方がいいのかしら?)
七尾百合子
(あぁ…でもいつもみたいに話しまくっちゃったらどうしよう…。気持ち悪がられちゃう…)
北沢志保
(でもきっと怖がられてる…。な、何を話したらいいのかしら。困ったわね…)
七尾百合子
(…ううん。いつも考え過ぎちゃうの、悪い癖だよね。大丈夫だよね、私。)
北沢志保
(いつも怖がらせてるんだもん…。たまには私から……ね)
七尾百合子
あ、あの……
北沢志保
ね、ねぇ…
七尾百合子
え、えっ?
北沢志保
あぁ…。悪かったわね。そっちから、どうぞ。
七尾百合子
え、う、うん…。あのね、志保ちゃん。さっきからそれ、何読んでるのかなぁ…って。
北沢志保
あぁ…これ?
七尾百合子
えっ?それって、絵本…?
北沢志保
ええ…。似合わないでしょ?
七尾百合子
ううん。そんなことないよ。可愛い表紙だね!私も一緒に見てもいい…?
北沢志保
うん…。でも、七尾さんが読むような本とは全然違うわよ?
七尾百合子
も、もう…!私だってSFとかそういうのばっかり読んでる訳じゃないんだからね?
北沢志保
あら、そうなの?イメージって怖いわね…。
七尾百合子
そ、その言葉、そっくりそのまま返すよ…。
北沢志保
あっ!や、やっぱりあなた、私がこんなの読んでるの、変だって思ってるんでしょ?
七尾百合子
ち、違うよ!でも、イメージとはほら、違う様な感じがその…する、というか…
北沢志保
もう…。いちいち怖がらないでよ。私だって冗談の1つや2つ言うんだからね?
七尾百合子
ご、ごめんね…?それも何というか、イメージで…。
北沢志保
まったく…。ほら、絵本。一緒に読むんでしょ?
七尾百合子
あ、うん!
七尾百合子
あ、うん!………隣、いい?
北沢志保
ええ、どうぞ。ほら、もっと寄らないと、見えないでしょ?
七尾百合子
ええ………っ!?/// う、うん…。じゃあ、失礼します……。
七尾百合子
(ど、どうしよう…。全然集中できないよ〜〜///)
北沢志保
ねぇ……七尾さん?
七尾百合子
ひゃっ!?な、なにっ?
北沢志保
今度は七尾さんのオススメの本、教えてよ。私も読んでみたいから…。
七尾百合子
う、うん!そしたらまたこうやって一緒に読もうね…?
北沢志保
小説じゃ一緒に読みにくいでしょ…。私、読むの遅いし。
七尾百合子
そそそそっか!そうだよね!あぁ…何言ってんだろ私…!
北沢志保
ページ、めくってもいい?
七尾百合子
あ、うん…。どうぞ。
七尾百合子
あ、そういえば…。さっき、志保ちゃんは、私に何を言おうとしたの?
北沢志保
ああ…。もう用は済んだから大丈夫よ。
七尾百合子
……?
(台詞数: 50)