【サプ】ゆりすばゆり【ライズ】
BGM
空想文学少女
脚本家
なかやま
投稿日時
2016-03-19 03:12:10

脚本家コメント
51 昴「一緒に『アニキ』観に、マツダに行こうな!」
52 百「うん!(満面の笑み)」

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七尾百合子
夜、突然 昴さんに呼び出された
七尾百合子
まぁ、突然と言っても
永吉昴
「なあ百合子、この日の夜ってなんか用事あるのかのか……?」
永吉昴
「いや、なんでもない!なんでもない!聞いただけ!……用事がないならいいんだ、うん。、、、」
永吉昴
「あと、百合子のとこって、夜の外出は大丈夫なうち……?」
永吉昴
「あ、大丈夫ならいいんだ!うん、なんでもない!聞いただけ、聞いただけ!」
七尾百合子
なんて、親切なほど不自然な前振りがあったので
永吉昴
「ごめんな、急に呼び出したりして……」
七尾百合子
「う、うん……」
七尾百合子
驚いてるふり、うまくできてるかな、なんてことが気になってしまう。
永吉昴
「あ、もうすぐ日付が変わる……」
永吉昴
「……3……2……1……」
永吉昴
「ゼロ!!」
永吉昴
「ゼロ!!Happy Birthday!百合子!」
七尾百合子
後ろ手に持っていただろうクラッカーが鳴らされる。
永吉昴
「へっへー、サプライズ!驚いた?ねぇ驚いた??」
七尾百合子
誕生日前日の夜に呼び出されて、期待しない女の子がいるでしょうか
七尾百合子
まったく、サプライズがへたっぴだ。
七尾百合子
「うん……すごく嬉しい。」
七尾百合子
でも、これは本音。
永吉昴
「百合子……ほら、向こう見てみろよ」
七尾百合子
水際には私達の劇場。……0時をまわって、各施設の照明が落とされていく。
永吉昴
「普段はあんなにキラキラしてるのにさ、明かりが落ちるとこんな風になるんだよココ。」
七尾百合子
ここで、シアターの明かりが突然付いて、メッセージが浮かび上がる
七尾百合子
……なんて、ベタな妄想をしてしまった。……いくらなんでもそれはやり過ぎよね。
永吉昴
「でも、非常灯の明かりがさ、川に反射して、劇場全体が青ーく、なるだろ」
永吉昴
「この青色が、波でユラユラしてキレイなんだけど、どこか不思議な感じで、魅入っちゃうんだ」
永吉昴
「なんだか百合子みたいだなって!」
七尾百合子
しまった、不意打ちだ
七尾百合子
どうしよう…嬉しいのと恥ずかしいのと、昴さんが真っ直ぐこちらを見つめてくるのとで
七尾百合子
……まともに顔が見れない。
永吉昴
「そしてこれ……」
永吉昴
「はい!誕生日プレゼント!」
七尾百合子
「あ、ありがと……」
七尾百合子
ん、これは何?なんだか本のようだけど、少しくたびれている。タイトルは……
永吉昴
「プロ野球選手名鑑!」
七尾百合子
……一瞬、思考が止まり、急発進するかのように頭の中ががくんと揺れる
七尾百合子
なんで選手名鑑??しかも、誰かが読んだ後のような、え?中古なのかしら?どうして?
七尾百合子
いくら野球が好きだからって……なんか、期待してたとかじゃなくて、そんなんじゃないけど
七尾百合子
わけがわからず、泣いてしまった……。
永吉昴
「わわわ、気に入らなかったか?」
永吉昴
「その、俺は全然本とか読まないんだけど…。この前百合子が紹介してくれたやつがさ、」
永吉昴
「すげー、読みやすくて。こんな面白いものあるの知らなかったあーって、嬉しくなってさ」
永吉昴
「だからその……百合子にも、俺の大好きな野球のこと少しでも知ってもらえたらなって……。」
七尾百合子
「…………え?」
七尾百合子
私は慌てて、その本を開く
七尾百合子
そこには、各選手の特徴が、丸っこい字で、それはそれは丁寧に、細かく書き加えられていた。
永吉昴
「それ、手元にあったら、百合子も一緒に野球観て楽しめるかなって……迷惑だったかな?」
七尾百合子
私は自分の早とちりに気が付き、大きく首を横に振るのが精一杯だった
永吉昴
「へへ……サプライズ成功かな!」

(台詞数: 50)