七尾百合子
……そして振り向くと、長い髪の女が………!
矢吹可奈
いぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁぁあ!
北沢志保
可奈、叫び過ぎよ。
矢吹可奈
だって!振り向いたら!長い髪が!女が!女が!
北沢志保
よしよし。とにかく落ち着きなさい。(ナデナデ)
矢吹可奈
はふぅ………。
七尾百合子
あれ?志保は怖くないの?私の持ちネタで1番の話だったんだけど………。
北沢志保
今みたいな話はよく聞く話だったので、特には。
七尾百合子
え〜、これなら志保も怖がるかなって思ったのに………。
北沢志保
………次は私の番ですね。
矢吹可奈
(ビクッ!)
北沢志保
大丈夫よ。幽霊が出たり、襲われたりする話じゃないから。
矢吹可奈
………本当?
北沢志保
ええ、本当よ。これは私の経験談のようなものだから。
北沢志保
ある日の朝、私は目覚ましで目を覚ましました。
北沢志保
その日は学校は休みで、午前中からレッスンがありました。
北沢志保
私は身支度をし、家族と朝食をとり、家を出ました。
北沢志保
何ら変化のない、いつも通りの日常でした。
北沢志保
今日もそんな日常が続いていくんだと思いながら、私は事務所のドアを開けました。
北沢志保
そして思った通り、事務所には皆がいて、挨拶の後、他愛のない話をしたりして………
北沢志保
………ふと、そこで目が覚めました。
北沢志保
そう、さっきまで見ていたのは現実ではなく、全て夢でした。
北沢志保
………終わりです。
矢吹可奈
えーっと………?
七尾百合子
志保?その話のどこが怖い話なの?もしかして、予知夢だったとか?
北沢志保
いえ、確かにその日も事務所に行きましたが、夢と同じではありませんでしたよ?
七尾百合子
それじゃあどういう………?
北沢志保
私が恐ろしく思ったのは、その夢があまりにも現実じみていた事です。
北沢志保
夢は、見ている人が目覚めたら消えるものです。
北沢志保
ならばもし、私達が現実だと思っているこの世界が誰かの夢だとしたら?
北沢志保
その夢の中の存在である私達は………どうなるんでしょうね?
矢吹可奈
?
七尾百合子
?
七尾百合子
ーーー
七尾百合子
おはようございます!
北沢志保
百合子さん、おはようございます。
矢吹可奈
おっはようございま〜す!
七尾百合子
あ、2人とも!昨日の夜は楽しかったね!
北沢志保
昨日の夜?………何の事ですか?
七尾百合子
え?昨日、みんなで怖い話をして盛り上がったよね?
矢吹可奈
うーん……昨日の夜は私達、自宅にいたと思いますよ?
七尾百合子
………え?
七尾百合子
ーーー"もし、私達が現実だと思っているこの世界が誰かの夢だとしたら"
七尾百合子
ーーー"その夢の中の存在である私達は………どうなるんでしょうね"
(台詞数: 44)