北沢志保
『私の目の中に柔らかな光が差し込んで来る。』
北沢志保
『眩しさに細めた目を開いていった時、その光の先には…』
北沢志保
『…それは初夏の日差しが眩しい午後。私は他のメンバーと共にレッスンに取り組んでいた。』
北沢志保
『レッスンが終わり、窓際にあった椅子に腰掛け一息付いた時であった。』
如月千早
…北沢さん、隣いいかしら?
北沢志保
あ…はい。
如月千早
『声をかけてきたのは事務所の先輩である如月千早さんであった。』
如月千早
『その卓越した歌唱力で【歌姫】の異名を持つ実力派。765プロ躍進の功労者の一人だ。』
北沢志保
あの…千早さんがどうして此処に?今日はレッスンの日ではなかった筈ですが?
如月千早
…その前に、宜しければこれ、どうぞ。
北沢志保
『目の前に出されたのはビタミンウォーター。手に取ると然程冷たくはなく、常温と言える。』
北沢志保
…いただきます。
北沢志保
『取りあえず口を付ける。心地よい感覚が身体中に溢れて来る。』
如月千早
『飲み終えて一息付いた時、ふと見ると千早さんが笑顔で此方を見ていた。』
北沢志保
『私は何だか急に恥ずかしくなり慌ててその場を取り繕おうとした。』
北沢志保
そ、そう言えば先程の私の質問にまだ答えてもらっていないのですが…。
如月千早
『私がそう問い掛けると千早さんは今聞いたかの様なリアクションを取った。』
如月千早
実は仕事の都合で多少時間が空いてしまって、このスタジオが近くだったから少し寄ってみようと』
如月千早
そしたら前から気になっていた北沢さんがいたのでつい声をかけてしまったの。
北沢志保
…気にかけて頂いてありがとうございます。しかし、なぜ私を?
如月千早
『私がそう問い掛けると千早さんは真剣な顔で私にこう言った。』
如月千早
…北沢さん、以前とは雰囲気が変わった様な気がするのだけれど。
北沢志保
…雰囲気…ですか?
如月千早
ええ。以前はこう、人を寄せ付けない…自分は自分、人は人と言う様な感じだったのが…
如月千早
今はぎこちないながらも人を受け入れている…そんな感じに思えるの。
如月千早
何となく以前の私を見ている様で懐かしくなってつい…気に障ったらごめんなさいね。
北沢志保
『千早さんの話を聞いている内に自分でも何となくではあるが感じていた事に気がついた。』
北沢志保
『しかし以前の千早さんと同じと言う事は自分を変える切っ掛けがあった筈…そう思った私は…』
北沢志保
…千早さんはどうやって自分を変える事が出来たのですか?
如月千早
…変えると言うよりはいつの間にか変わっていたと言う表現の方がいいのかしら?
如月千早
ある女の子がいてね、その子は人懐っこくて誰にでも声をかけていたの。勿論私にも。
如月千早
でもその時の私は正直鬱陶しいとしか思えなかった。生返事しかしなかったわ。
如月千早
でもその子は諦めずに私に話しかけてきた。いい加減にしてとも思ったわ。
如月千早
でもある時私の身に事件が降りかかったの。絶望の淵で一人でもがき苦しんでいたその時…
如月千早
一筋の光が私を照らしたの…そう、その子が手を差し伸べてくれたの。
如月千早
その時私は思った。人は一人で生きていくのは限界があると。それを教えてくれたのはその子。
如月千早
それ以降かしら…他人と関われる様になったのは…。
北沢志保
『私にも覚えがあった。不器用だけど懸命に仲良くしようとする、ウザったい位に。』
北沢志保
『でもなぜか一緒にいると暖かい…太陽みたいな子。』
北沢志保
…私もそうなれるんでしょうか?
如月千早
…もう、なっているんじゃないかしら?ほら、光が差し込んできたわ…それじゃ、お疲れ様。
北沢志保
『私の目の中に柔らかな光が差し込んで来る。』
北沢志保
『眩しさに細めた目を開いていった時、その光の先には…』
矢吹可奈
しーほちゃん、どうしたの?太陽が眩しかったのかな~どうなのかな~♪
北沢志保
…別に。
矢吹可奈
あ、そうだ。さっき千早さんとお話してたよね~?ね~ね~何話してたの~私にも教えてよ~?
北沢志保
…人の心を変える事が出来るのは人の心。さ、事務所に戻りましょ。早く支度して。
矢吹可奈
??…あ~!志保ちゃん待ってよ~!ね~、ね~ってば~!
北沢志保
『可奈…貴女が私を変えたの…私の大切な太陽…これからも宜しくね。』
(台詞数: 49)