高山紗代子
夢の中の話?
高坂海美
そう、最近よく見る夢。私は色んな世界にいて、いつも戦ってる。
高坂海美
正義の為、信じるものの為。あるいはもっとずっと小さな理由で。けど、いつも最後は…
高山紗代子
落ち着いて。今はそんな話をしてる場合じゃないわ、戦局の立て直しを考えなきゃでしょ?
高坂海美
おっとそうだね、とりあえず先に行った仲間達に合流しなきゃ…
高坂海美
ん?紗代子、何その恰好は。隊士の制服はどうしたのよ。いや…
高坂海美
紗代子だけじゃない。どこ、ここは。私たちは街道を北に向かって進んでたはず…
真壁瑞希
呼ばれて飛び出た、天才博士瑞希ちゃん、だぞ。ご説明致しましょう
高坂海美
何やつ!怪しいかっこだね、さては敵軍の斥候。
真壁瑞希
落ち着いて下さい海美さん、あなたの親友の真壁瑞希です。
高坂海美
はあ?何言ってんの、あんたみたいな奇天烈なやつ知るもんか…
高坂海美
…瑞希ちゃん、もしかしてまた私が寝てる間に何かしたの?
真壁瑞希
その通り。実は、夢の世界に入り込めるマシンを発明しました。
真壁瑞希
海美さんはそのモルモッ…テストプレイ第一号です。
高坂海美
今とんでもなく不穏な言葉言ったよね!?
高坂海美
まあいいや。で、そっちのへんてこなメガネちゃんは?さしずめ夢の世界の住人ってとこ?
高山紗代子
誰が変てこメガネちゃんよ。ほら、人の夢に無料で入るのは規則違反よ、さっさと入場料払う!
高坂海美
へ、入場料?何それ。
高山紗代子
はあ?何言ってるの、あなた達夢世界十か条も知らないわけ?
真壁瑞希
…海美さん。どうやら私達はかなりな未来に来てしまっているのかもしれません。
高坂海美
ど、どういうこと?
真壁瑞希
つまり、ここは他人の夢の中に入る事が当たり前になっているのでしょう。
真壁瑞希
入場料だの十か条だの意味不明な言葉が出てくるのではそのためではないかと。
高坂海美
なるほどね。瑞希ちゃんの発明は相変わらずすごいな…
高山紗代子
あなた達?これ以上無断で私の夢にいるつもりなら、夢警察呼ぶからね。
高坂海美
ち、ちょっと。どうする瑞希ちゃん、なんかやばめっぽいよ?
真壁瑞希
三十六計逃げるにしかず、です。走りますよ海美さん、ごー。
高坂海美
はいはい。はあ、いつもながら瑞希ちゃんの発明品には泣かされるよ…
高山紗代子
あ。こら、待ちなさーい!
高山紗代子
……どういうつもり?
真壁瑞希
おや、服装と背景を失敗しておきながらそれを言いますか。私が助けに入らなければ。
高山紗代子
余計なお世話。こんなのどうとでも言いつくろえるわ、越権行為よこれは。
真壁瑞希
…もうやめて下さい。
高山紗代子
何?
真壁瑞希
あなた達の目的の為とはいえひどすぎます、こんな事はやめて下さい。
高山紗代子
へえ。随分大きな口叩くじゃないの、一世界に配置された演者の分際で?
真壁瑞希
彼女は私の世界に連れて帰ります、あそこならずっと楽しく暮らせて…
真壁瑞希
……
真壁瑞希
…………これは。
高山紗代子
あっはっは!とんだ計算違いだったわ、まさか演者が自我を持つなんて。
高山紗代子
素晴らしいわあなた、琴葉様の言った通りね。人間の持つ可能性には限りがないわ。
高山紗代子
でもごめんね?私達の目的の為にはそういうの要らないの。だから…
高山紗代子
高山紗代子が判断するわ。あなたもあなたの世界も、千年の夢には必要無し!
真壁瑞希
海美、さん……逃げて……
高坂海美
あれ、瑞希ちゃんどこ行ったのかな、おーい…
高坂海美
ん?誰よ瑞希ちゃんって。私は姫様を連れて敵国へ、いや違う。月世界の戦局の立て直しに…
高山紗代子
海美、お待たせ。さ、急ぎましょ。仲間達と合流しなきゃ。
高坂海美
紗代子!待ってたよ、じゃ行こうか!
高山紗代子
(…どうやらうまく行ったみたいね、ヒヤヒヤしたわ。)
高山紗代子
(気をつけなきゃ。この子を絶対に諦めさせてはいけないんだから…)
(台詞数: 50)