中谷育
……………。
高山紗代子
……………。
中谷育
……………。
中谷育
《ボスッ》海パン野郎「あ、やべ、財布落としちまった……。」
高山紗代子
モウカザル! ほのおのパンチ!《ブオッ!》
中谷育
ワカシャモ! ニトロチャージ!《ゴオッ!》
周防桃子
《ドゴォン!》(お互いに直撃……! 勝敗は……?)
中谷育
《ドサッ》ワカシャモ! ……やっぱりさっきの技のダメージのせいで–––––、
高山紗代子
《ドサッ》モウカザル!? そんなまさか……!
周防桃子
(……………。)
周防桃子
両者、戦闘不能。よってこの勝負は引き分けとなります。
中谷育
観客『ワアアアアァァァアアア!!』海パン野郎「すげぇ!こんな熱い勝負初めて見た!」
中谷育
うきわガール「すごいよ育ちゃん! あの紗代子さんとひきわけたなんて!」
中谷育
す、すごい歓声……! わたし、そんなにいい勝負できたのかな?
高山紗代子
いい勝負だったよ! 私自身、まさか相打ちに持ち込まれるとは思ってなかったからね。
高山紗代子
……あ、そうだ。はい! ご褒美に、サイコソーダを1ダースあげる!
中谷育
え、でもわたし、かてなかったから……、
高山紗代子
私、“勝ったら”なんて一言も言ってないよ。“熱いバトルを見せてくれたら”とは言ったけどね。
中谷育
あ、そっか……。じゃあうけとっていいんだね。
高山紗代子
ちなみにそれ、人間もポケモンも両方飲めるように作られてるから、仲良く分け合ってね。
中谷育
うん、紗代子さん! ありがとう!
中谷育
うん、紗代子さん! ありがとう! ……はい、桃子ちゃんに一本!
周防桃子
え? あ、うん……ありがと。
高山紗代子
『えー、では以上、スペシャルマッチでした! 見に来てくれた方はありがとうございます!』
高山紗代子
『では、スペシャルマッチ開催記念として、海の家の全メニューを終日2割引と致します!』
高山紗代子
『バトルでお腹が空いた方もそうでない方も、是非立ち寄ってください!』《ブツッ》
中谷育
すごい……さっきまで見に来てた人たちが一斉に海の家に……!
周防桃子
……これ、バイトの子大変だよね……。
高山紗代子
大丈夫大丈夫♪ あの子手馴れてるから少しくらいなら平気だよ。
高山紗代子
それよりも育ちゃん、凄いよ! この私と相打ちだなんて……。
中谷育
紗代子さんこそ、とっても強かったよ! またバトルしたいな!
高山紗代子
ふふっ、私もだよ。またいつか出来るといいね!
中谷育
そうだね! じゃあいこっか、桃子ちゃん!
周防桃子
あ、桃子は紗代子さんと少し話があるから、育は先に行ってていいよ。
中谷育
そっか、わかった! じゃあ先にポケモンセンターでピジョンとワカシャモを治しに行ってくるね!
周防桃子
うん、行ってらっしゃい。終わったら合流しにいくね。
周防桃子
……………。
周防桃子
さて、紗代子さん。本題に入る前に……。
周防桃子
モウカザルの両手両足につけてる耐熱仕様のパワーリストとパワーアンクル、外してあげなよ。
高山紗代子
……やっぱり桃子ちゃんにはお見通しだったんだね。ハンデ付きでバトルさせていたこと。
周防桃子
育は気付いてないみたいだけど、桃子の目はごまかせないよ。
高山紗代子
それじゃ、戦闘の後で大変そうだし……モウカザル、外していいよ。《カチッ×4》
周防桃子
《ボスッ×4》えっと、重さは……って、1つ5kg……!?
高山紗代子
今まではこれを着けながらでも勝ってたんだけど、まさか相打ちにされるなんてね……。
周防桃子
まあ、もっとも今の育ではまだ本気の紗代子さんには遠く及ばないけどね。
周防桃子
……ここからが本題。紗代子さんから見て、育はどう思う?
高山紗代子
うん、あの子素質はバッチリだよ! バトルのセンスもあるし、将来が楽しみだね!
高山紗代子
……ただ、今はまだその持ち得る力を上手く使い切れてないかな、って気がするんだよね……。
周防桃子
そっか。やっぱり紗代子さんもそう思うんだね。育の課題はまだまだ尽きそうにないみたいだね…。
高山紗代子
ふふっ、次は本気のバトルが出来ることを期待しているよ。……待ってるからね、育ちゃん。
(台詞数: 50)