高山紗代子
いくよモウカザル! マッハパンチ!《ヒュッ!》
中谷育
よけて! ……そこからにどげり!《バキッ!》
高山紗代子
《ガッ!》二度目は食らわないよ!モウカザル!脚を捕らえたままかみなりパンチ!《バヂィッ!》
中谷育
ワカシャモ! だいじょうぶ!?《グッ》……そっか、よかった。
周防桃子
……………。
中谷育
ならばもっとスピードを上げなきゃだね。ワカシャモ、ニトロチャージ!《グオッ!》
高山紗代子
モウカザル! ほのおのパンチで応戦!《ボウッ!》
中谷育
《ズドォン!》ワカシャモ! ……こぶし一つだけでこんな威力が……!?
高山紗代子
ふふっ、私のモウカザルは拳が自慢だからね。一般的には“てつのこぶし”と言われてる特性で…、
周防桃子
(てつのこぶし……パンチ技の威力を増幅させる、少々厄介な特性だね……。)
周防桃子
(……いや、それよりも……何で育が紗代子さんと互角の勝負が出来てるんだろう……?)
周防桃子
(……やっぱりおかしい。紗代子さんは手を抜く人じゃないし、ならどうして……?)
中谷育
ここから一気に距離をつめるよ! ワカシャモ、でんこうせっか!《ビュンッ!》
高山紗代子
ふふっ、まっすぐ来るだけじゃダメだよ。モウカザル! ほのおのパンチで……、
中谷育
ワカシャモ! モウカザルの手前でストップ!《ザザザッ!》
高山紗代子
……!? まさかの急停止!? しまった、タイミングをずらされ……!
中谷育
ほのおのパンチをかわして……にどげり!《バキッ!》
高山紗代子
《ガッ!》……よし、ギリギリ脚を捉えた! そのままほのおのパンチ!《ズドムッ!》
中谷育
……っ! モウカザルからの一撃が重い……! ダメージが……!
周防桃子
(……? ほとんど目立たないけど、モウカザルの腕に何か……それに脚にも……。)
周防桃子
(……………。)
周防桃子
(そっか、なるほどね。確かにそれなら“新人相手に心置きなく全力を出せる”よね。納得した。)
高山紗代子
そろそろ温まってきたかな? モウカザル! 一気に距離を詰めて!《ダンッ!》
中谷育
……っ!? モウカザルのスピードが上がって……ワカシャモ! ニトロ–––––、
高山紗代子
遅い! モウカザル、かみなりパンチ!《ズバヂィッ!》
中谷育
ワカシャモ! よけ–––––、
高山紗代子
避けるヒマは与えないよ! 続けてほのおのパンチ!《ズドムッ!》
高山紗代子
そしてダメ押しに……マッハパンチ!《ヒュッ!》
高山紗代子
《ガッ!》拳を掴まれた!? しまった、欲張りすぎ–––––、
中谷育
おかえしだよ! ワカシャモ、こぶしをつかまえたままにどげり!《バキッ!》
高山紗代子
《ドゴォン!》モウカザル!《ザザザッ》
中谷育
ワカシャモ! でんこうせっかで加速して……そのままニトロチャージ!《グォォッ!》
高山紗代子
《ズドォン!》2つの技を混ぜ…!? ちょっと待って、あの子本当に新人トレーナーなの……!?
周防桃子
《S↑》(技の使い方も上達してる。洞窟での修行の成果が出てるみたいだね。)
高山紗代子
……………。
周防桃子
……紗代子さん?
高山紗代子
……ふ、ふふふ……こんなに熱いバトルをするのは久し振りだねぇ! ふふふふふ……!!
周防桃子
……っ! この兆候は……!? 紗代子さん! ダメ–––––、
高山紗代子
ふふふ、燃えてきたよ……負けてたまるもんですか……! いくよ、モウカザル……!
高山紗代子
オ ー バ ー ヒ ー ト ッ ッ!!《グオオォォッッ!!!》
中谷育
《ドゴオオォォン!!》……っ!? ワカシャモ!!
高山紗代子
《C↓↓》………はっ!
高山紗代子
しまっ、私……つい熱くなって……! こんなつもりじゃ……!
周防桃子
(……今のは炎タイプの大技の一角……。相性が悪いとはいえ、あれをまともに受けたら……。)
中谷育
……ワカシャモ、だいじょうぶ!?
中谷育
……ワカシャモ、だいじょうぶ!?《グググ…》……っ! よかった! まだ立てるんだね!
高山紗代子
うそ……!? オーバーヒートをまともに受けてまだ動けるの……!? なんて気力……!
周防桃子
(……洞窟での試練……桃子が想定した以上の成果があったみたいだね。その調子だよ!)
高山紗代子
……モウカザルも技の反動で消耗しきってる……次が最後の打ち合いみたいだね。……いくよ!
中谷育
そうだね、お互いに限界みたいだね……。でも、わたしだってまけないよ! いくよ、ワカシャモ!
(台詞数: 50)