高山紗代子
プロデューサー、ちょっといいですか?
高山紗代子
いつの日か、私がいつか一流のアイドルになることがあの子との約束…
高山紗代子
そんなことを言ったのを覚えていますか?
高山紗代子
その様子だと覚えてくれていたんですね。
高山紗代子
その…今まで何も聞かずにいてくれてありがとうございます。
高山紗代子
プロデューサーは、話さずとも、もう事情は知っていそうな感じですね…
高山紗代子
やっぱり…そうですか…
高山紗代子
それでは私の話、聞いてくれますか?
高山紗代子
あの…いいですか?
高山紗代子
あの子がどうしているのかって…
高山紗代子
たまに気になるんです。
高山紗代子
今を幸せに感じていられるかなとか…
高山紗代子
心の奥底から笑っていられるかなって。
高山紗代子
そんなことを思うことがあるんです。
高山紗代子
その子がどう感じて生きてくれているのか…
高山紗代子
実際、本心なんて見えそうで見えないもので…
高山紗代子
私には窺い知ることができません。
高山紗代子
本当はとても辛い思いをしているかもしれない。
高山紗代子
本当はとても苦しい思いをしているかもしれない。
高山紗代子
もしそうだったら…
高山紗代子
私はそこにある悲劇的な現実を直視することができないと思います。
高山紗代子
たとえ、それがレンズ越しだとしてもです。
高山紗代子
だから…会うことができないんです。
高山紗代子
私、怖いんです。
高山紗代子
私自身、本当はとっても臆病者で…
高山紗代子
弱いです。
高山紗代子
弱いから…その弱さを隠すのかもしれません。
高山紗代子
弱いから…あの子と向き合えないんでしょうね。
高山紗代子
弱い私が向き合えるのは、縋れるのは…
高山紗代子
あの子と交わした、いつかの約束だけです。
高山紗代子
その約束がそんな私を強くしてくれる。
高山紗代子
ちょっと皮肉ですよね。
高山紗代子
でも、それがアイドルとしての私の源泉です。
高山紗代子
それで、その…いつかちゃんと向かい合いたいって思ってます。
高山紗代子
私がみんなに愛されるトップアイドルになれたら会いにいきたいです。
高山紗代子
その時までにはきっと私も強くなって…
高山紗代子
全てを受け入れられる覚悟もできていると思います。
高山紗代子
メガネと一緒に弱い私はしまいます。
高山紗代子
だから、その時は…
高山紗代子
そんな私に付き添って行ってくれませんか?
高山紗代子
指切りです。
高山紗代子
約束。
(台詞数: 42)