高山紗代子
『ちゃんと来れたね。少しだけ心配したよ』
高山紗代子
「亜利沙ちゃんが謎を解いてくれたからね。沙代子ちゃんはどうやって謎を解いたの?」
高山紗代子
『謎?』
高山紗代子
「うん。私たちが2人に分かれてしまったことの。この神社がやったことだったんだね」
高山紗代子
『……この神社が、ね』
高山紗代子
「……いつ来ても懐かしく感じるなぁ。沙代子ちゃんもそう思わない?」
高山紗代子
『そうだね。……ところで、海美からメモはもらった?』
高山紗代子
「大丈夫、ちゃんともらったよ。中を見てびっくりしちゃったけど」
高山紗代子
「……【私は高山紗代子じゃない】ってどういうこと?」
高山紗代子
『書いてあるとおりだよ。私は高山紗代子じゃない。高山紗代子はあなただから』
高山紗代子
「それは……私だけ高山紗代子として生きろってこと?」
高山紗代子
『私はもうじきいなくなるから』
高山紗代子
「じゃあ、沙代子ちゃんがいなくなったら、私の意識しか残らないの?」
高山紗代子
『……そうね。そのとおり。でも』
高山紗代子
「沙代子ちゃん!……実はそのことで話があるの」
高山紗代子
「私……
高山紗代子
「私……このまま2人でいてもいいんじゃないかって思ってるんだ!」
高山紗代子
『何を……?』
高山紗代子
「今朝、沙代子ちゃんに私の努力と根性の部分があるって瑞希ちゃんが言ったでしょ?」
高山紗代子
「正直ね、ショックだったの。だって、その2つが私の長所って思っていたから」
高山紗代子
「優しい部分があるって言われても、それじゃ私じゃないんじゃないかと思ってた」
高山紗代子
『……』
高山紗代子
「百合子に一生懸命な姿勢は紗代子さんそのものだって言われても、
高山紗代子
「のり子さんに、桃子ちゃんをかばった優しさがあってこその私だと言われても、
高山紗代子
「やっぱり持っていたはずの長所を探してた。だから元に戻りたかった」
高山紗代子
『……言ってることが違うじゃない』
高山紗代子
「ここまでならね」
高山紗代子
「さっきね、瑞希ちゃんに、沙代子さんを説得できますか?って聞かれたんだ」
高山紗代子
「そしたら「できるかどうかじゃない。やるんだよ」って言葉がスッと出てきて」
高山紗代子
「ああ……沙代子ちゃんが全部持って行ったと思っていたけど、そんなことなかったんだなって」
高山紗代子
『……』
高山紗代子
「努力と根性が自分の中にあるって気付けたら、沙代子ちゃんと一緒にがんばりたいって思ったの」
高山紗代子
「同じタカヤマサヨコから生まれた二人なんだもの。最強のデュオができると思う」
高山紗代子
「もちろん弱気なんて見せない。根性だって努力だって沙代子ちゃんに負けないよ!」
高山紗代子
『……紗代子ちゃん』
高山紗代子
「タカヤマサヨコは二人いる」
高山紗代子
「2人で一流のアイドルになって、同じ舞台で輝こうよ!」
高山紗代子
『……
高山紗代子
『……デュオの話、とっても嬉しい』
高山紗代子
「それじゃあ!」
高山紗代子
『でも、それはできないの』
高山紗代子
「……どうして!?私たちが戻りたいと思わなければ、ずっとこのままなんだよ!」
高山紗代子
『違うの……紗代子ちゃんは、ううん、亜利沙ちゃんも瑞希ちゃんもみんな勘違いしてる』
高山紗代子
「……勘違い?」
高山紗代子
『ごめんね。話さないほうが都合が良かったから黙ってたんだ』
高山紗代子
『紗代子ちゃん、
高山紗代子
『紗代子ちゃん、あなたは別に2人の人間に別れてなんかいない』
高山紗代子
「……え?」
高山紗代子
『昨日のあなたと今日のあなたは同じ人間』
高山紗代子
『高山紗代子は一人なの』
(台詞数: 50)