真壁瑞希
お待ちしておりました。
高山紗代子
「……沙代子ちゃんはまだ来てないの?」
松田亜利沙
それが育ちゃんの話を聞いたあと、どっかに行っちゃったんです。電話も繋がらなくて……
真壁瑞希
レッスンルームの皆様は今こちらに向かっています。先に話を始めましょう。
高山紗代子
「私と沙代子ちゃんが元に戻る方法がわかったんだよね」
松田亜利沙
あくまで可能性ですよ?絶対に元に戻れるかは分かりません。
高山紗代子
「大丈夫。謎を解くには手がかりを一つずつ積み上げていく必要があるって百合子も言ってたから」
松田亜利沙
分かりました!じゃあ、ありさの調査結果を発表しますね。
松田亜利沙
まず、今回の件は普通の出来事じゃないんです。現実ではありえない不思議な現象です。
真壁瑞希
そこで、松田さんはあらゆる創作物の超常現象を調査しました。
高山紗代子
「あらゆるって……私と沙代子ちゃんが別れたのは今日だよ!?」
真壁瑞希
それでも出来てしまうのが松田さんの凄いところ。
松田亜利沙
まぁ、まつりちゃんと百合子ちゃんが読んだ本のデータベースは作ってましたからね。
松田亜利沙
2人のデータベースなら全部頭に入ってますから、ピックアップするのは簡単でした。
高山紗代子
「……改めて亜利沙ちゃんを恐い、じゃなくて凄いと思ったよ」
高山紗代子
「それで、何が分かったの」
松田亜利沙
2人の紗代子ちゃんと似たような展開のマンガがあったんです。
真壁瑞希
「変わりたいと神社にお願いした者が、変わる前と後の2人に分けられてしまう」そういう話です。
高山紗代子
「……それって!?」
松田亜利沙
確か、紗代子ちゃんも昨日の夜に神社に行ってますよね。奈緒ちゃんにそう話していましたし。
松田亜利沙
……もしかして、似たようなことをお願いしていたんじゃないですか?
高山紗代子
「……恥ずかしくて言いたくないんだけど」
真壁瑞希
神様にお願いすることは恥ずかしくないです。大丈夫。
高山紗代子
「それで、そのマンガだと2人はどうやって元に戻ったの?」
松田亜利沙
……それが
真壁瑞希
元に、戻らないんです。
高山紗代子
「えっ……」
松田亜利沙
ごめんなさい。でも、まつりちゃんに聞いたら、話の展開次第では戻ったかもって
真壁瑞希
2人が神社で戻りたいと願うシーンがあったんですが、片方の願いが弱かったらしく、その……
高山紗代子
「……」
高山紗代子
「……じゃあ、私と沙代子ちゃんが戻りたいって願えば元に戻るかもしれないんだね」
真壁瑞希
……できますか?
高山紗代子
「できるかどうかじゃない。やるんだよ!」
松田亜利沙
うーん、実に紗代子ちゃんらしいです!
高山紗代子
「……」
真壁瑞希
……どうかしましたか?高山さん?
高山紗代子
「……え、どうして?」
真壁瑞希
今、ボーっとしているように見えたので。まるで何かに気付いたような。
高山紗代子
「……気付いた……そうだね。……うん、そうだよ、そうだと思う!」
松田亜利沙
大丈夫ですよぉ!さっき、沙代子ちゃんも何か分かったみたいですし、きっと上手くいきます!
高山紗代子
「……さっき?」
松田亜利沙
はい。育ちゃんを励ました後、海美ちゃんにそう言ってました。ありさのカメラがちゃんと……
松田亜利沙
はい。育ちゃんを励ました後、海美ちゃんにそう言ってました。ありさのカメラがちゃんと……あっ
高山紗代子
……
松田亜利沙
ごごごごめんなさい、別に悪気があったわけじゃ
高山紗代子
「……しょうがないなぁ。カメラを回収さえすれば、律子さんには言わないでおくから」
松田亜利沙
ありがとうございます!これで百合子ちゃんとのり子ちゃんに励まされる紗代子ちゃんの姿も無事に
高山紗代子
「……瑞希ちゃん、電話貸して。やっぱり律子さんに電話する」
松田亜利沙
ごごごごめんなさーい!
真壁瑞希
……いつもの高山さん、ですね。
(台詞数: 50)