高山紗代子
ふああぁ~……
高坂海美
あれ?珍しいね、さよちんがあくびだなんて。
高山紗代子
ご、ごめんね。昨日、嫌な夢を見ちゃって、なかなか寝付けなかったの。……あふっ
高坂海美
へぇ、どんな夢?
高山紗代子
……夢って結構簡単に忘れちゃわない?
高坂海美
あっ、分かるかも。
高山紗代子
なんだか寝不足だけ残って損した気分。携帯電話もどこかに行っちゃったし……
真壁瑞希
おはようございます。……っ!?
高坂海美
おっはよ、みずきん!……どったの?
真壁瑞希
……いえ、私の思い違いでしょう。なんでもありません。
高坂海美
あ、もしかして、みずきんも寝不足なんでしょ?さよちんみたいに!
真壁瑞希
いえ、私はちゃんと11時に寝て6時には起きましたので。おめめぱっちり。
高山紗代子
……ダメだ!私だけ気合が足りてない!百合子が来るまでランニングして目を覚ましてくるね!
高坂海美
おっ!じゃあ、私も付き合おうかな。みずきんはどうする?
真壁瑞希
それではお言葉に甘えて。
高坂海美
よーし、じゃあ、早速着替えて
高坂海美
よーし、じゃあ、早速着替えて……っと、ごめん、電話だ。はい、もしもし?
真壁瑞希
高山さん、何か悩み事でもありましたか。私でよければ相談にのりますが。
高山紗代子
ありがとう、瑞希ちゃん。ただ、夢見が悪かっただけだから。
高坂海美
さよちんに電話が繋がらない?さよちんならここにいるよ……分かった。さよちん、のりさんから。
高山紗代子
のり子さん?……はい、高山です。
高山紗代子
……
高山紗代子
……違います!私、そんなことしていないです!
真壁瑞希
どうかしたんですか?
高坂海美
いやさ、のりさんが言うには、さよちんが育りんを怒ったって。
真壁瑞希
……っ!?それはいつ頃の話ですか?
高坂海美
10分ぐらい前らしいよ。でも私、30分以上前からさよちんと一緒に事務所にいたんだよね。
真壁瑞希
高山さん、すみません、その電話代わっていただけないでしょうか。
高山紗代子
えっ、いいけど。のり子さん、ちょっと瑞希ちゃんに代わりますね。
真壁瑞希
真壁です。高山さんが中谷さんを怒ったのは、もしかしてレッスンスタジオですか?
真壁瑞希
……やはり、そうですか。いえ、ただ、高山さんは事務所にいたみたいですので。
真壁瑞希
はい。思い当たることがあるので、一度こちらでお話を……高山さん、電話、お返しします。
高山紗代子
……いえ、私こそ声を大きくしてしまって。……はい、こっちで待ってます。それでは。
高坂海美
他人の空似ってあるんだねー。
真壁瑞希
それは……どうでしょうか。
高坂海美
ん?
真壁瑞希
実は、事務所にくる電車の中で高山さんの姿を見たんです。スタジオ近くの駅に立っているのを。
高山紗代子
え?だって、私は海美と百合子と合流してからレッスンに行く予定で。
真壁瑞希
しかし、私だけでなく、福田さんに中谷さん、そしてスタジオにいた全員が見ています。
高坂海美
ごめん、みずきん。頭がこんがらがってきた。
高山紗代子
つまり、私がもう一人いるんじゃないかってこと?そんな、マンガじゃないんだから。
真壁瑞希
高山さん、携帯電話がないんですよね。かけてみましたか?
高山紗代子
ううん、気付いたのは電車の中だったし。
真壁瑞希
福田さんはつながらないと言ってましたが、タイミングが悪かっただけかもしれません。
真壁瑞希
もう一度試してみましょう……ポパピプペ
真壁瑞希
どうぞ
高山紗代子
う、うん
高山紗代子
prrrrrr……prrrrrr……
高山紗代子
prrrrrr……prrrrrr……ガチャ!
高山紗代子
『はい、タカヤマです』
(台詞数: 50)