舞浜歩
これならどうだ!
高山紗代子
私をからかっているわけじゃないんですよね、歩さん。
舞浜歩
ええ!?真面目にやってるんだけどなぁ
高山紗代子
す、すいません。でも、そんなサイケデリックな格好は日本の若者はしないと思います。
舞浜歩
サイケ…なんだって?まあ、いいや、次の服だ!
舞浜歩
ここはエミリーの言うとおり和装で攻めてみるか?それとも、エレナを参考に……
高山紗代子
それにしても、急に日本の若者の格好をしたいだなんて、どうしたんですか?
舞浜歩
なんというか、イメチェンだよ。
高山紗代子
イメチェン?歩さんのイメージというとダンスが上手いというイメージですけど。
舞浜歩
そう!それはいいんだけど、なんだか最近軽く見られている気がしてさ。
舞浜歩
舞浜歩ここにあり!って感じをみんなに感じてもらいたいんだ!
高山紗代子
それと若者の格好が何の関係が?
舞浜歩
ん?落ち着いた服装をすれば見直してもらえそうじゃないか!
高山紗代子
(たぶん、その安直な考え方が原因の一つなんじゃないかな……)
舞浜歩
うーん……落ち着いた服装だとダンスしづらそうなのが難点だよなぁ。
舞浜歩
お!これなんかどうだ!?
高山紗代子
ないです。
舞浜歩
紗代子、もう少し、その……
高山紗代子
私に相談したのも、私が落ち着いた服装をしているからですか?
舞浜歩
そうだな。うちの事務所って派手な服装か可愛い服装が多いからさ。
舞浜歩
落ち着いた服装を着ている人間は貴重なんだよ。
高山紗代子
でも、それなら、琴葉さんや貴音さんでもよかったんじゃ。
舞浜歩
そう言われれば、そうなんだけど、紗代子は私と買い物に行くの嫌だった?
高山紗代子
すいません、そういう意味じゃ。ただ、なんで私なんだろうって思って。
舞浜歩
似ているからさ、私に。
高山紗代子
私が、歩さんに、ですか?
舞浜歩
ダンスのために留学した私の情熱、それと同じものを紗代子からは感じるんだよ。
舞浜歩
だから、紗代子なら私にぴったりの落ち着いた服を見つけてくれるって思ってさ!
高山紗代子
歩さん……!
高山紗代子
分かりました!歩さんのイメージチェンジ、全力でサポートします!
舞浜歩
よろしくな!
舞浜歩
(その後、紗代子と私はお昼どころか晩御飯を食べるのを忘れるほど服探しに没頭した)
舞浜歩
(二人で選らんだ服なら、私のシアターでのイメージも変わるはずだ!)
舞浜歩
(……と、思ったんだけど、翌日買った服を着ていったらみんなの反応がおかしい)
舞浜歩
(亜美真美にはからかわれるし、エミリーには祖国のお菓子みたいと言われるし)
舞浜歩
(終いには、紗代子に、『また暴走しちゃって……』と謝られて。)
舞浜歩
(イメチェンなんてそう簡単にはいかないもんだな)
舞浜歩
(ちなみに、茜も面白い恰好をしていたけど、みんなに気付いてもらえてなかったのは、別の話だ)
(台詞数: 38)