松田亜利沙
アイドルちゃんを好きになったきっかけ、ですかぁ?
松田亜利沙
ムフフ、よくぞ聞いて下さいました。
松田亜利沙
あれは…何年前でしたかね?とにかくありさがまだちっちゃかった頃です。
松田亜利沙
近くにデパートがあって。ありさはよくそこにパパに連れてってもらってました。
松田亜利沙
そのデパートの屋上は小さな遊園地で。ステージみたいな場所もあったんです。で、ある日。
松田亜利沙
いたんですよ、ありさの運命を変えたアイドルちゃんが!
松田亜利沙
…本当に、本当に小さなライブ。お客さんは誰も見てませんでした。
松田亜利沙
でも、すっごく楽しそうに歌って。ありさの目にはそれがキラキラ光って見えて。
松田亜利沙
アイドルちゃんが歌う歌がとっても楽しくて、幸せな気持ちになれて。ずっと拍手してました。
松田亜利沙
終わった後「ずっと応援するね」って声かけたら、にっこり笑ってありがとうって言ってくれて。
松田亜利沙
ですが不覚にもありさ、そのアイドルちゃんの名前を覚えてなかったんです。
松田亜利沙
家に帰ってパパと2人で、いつかテレビに出るはずだって色んな番組を全部チェックして。
松田亜利沙
アイドルちゃんの情報を雑誌やネットを調べて。気付いたらどんどん詳しくなってました。
松田亜利沙
そしてある日。ライブ前にコール練習してる所を高木社長が見ていて、それがきっかけで…
松田亜利沙
…分からないんです。あのデパートももう無くなっちゃって、手がかりはもう何もないし。
松田亜利沙
でもいつか、必ず会ってみせます。ありさの生きる目標を教えてくれた、大恩人なんですから。
松田亜利沙
そしてお礼を言うつもりなんですよ、こんな素敵な世界を教えてくれてありがとうって!
音無小鳥
亜利沙ちゃん?さっきから1人で何やってるの?
松田亜利沙
いずれ来るであろうインタビューに向けての練習です、イメージトレーニングですね!
音無小鳥
どっちかと言えばシュミレーションじゃないかしら。それよりレッスンはどうしたの?
松田亜利沙
あ。いやその、たまには身体を使わないレッスンもありかなと思ってためしにこういうのを…
音無小鳥
早く行きなさい、遅刻したら秘蔵写真没収の刑よ!
松田亜利沙
そ、そんなあ。はぁい、今から行ってきます…
音無小鳥
まったくもう。いつまで経ってもアイドルの追っかけ気分が抜けないままなんだから。
音無小鳥
…素敵な世界を教えてくれてありがとう、か。
音無小鳥
こっちこそありがとうね?私みたいなのにもあなたみたいなファンがいたんだって教えてくれて。
音無小鳥
アイドルの世界にのめり込んで、やがて素敵なアイドルになって。そのきっかけが私だった。
音無小鳥
それだけで私はアイドルになって良かった。引退して随分経つけどやっと今、そう思えたわ。
音無小鳥
本当に、本当にありがとう。アイドルを好きになってくれて。この世界を素敵って言ってくれて。
音無小鳥
…気付かないものなのかなあ。けっこう昔から変わってないねって言われるんだけど。
松田亜利沙
…ハックション!おや。なんでしょうね、風邪なんて引いてないし、埃っぽくもないのに?
(台詞数: 31)
モココ
2019-06-07 22:50