松田亜利沙
ポケモンアイランド上空に浮かぶ虹の雲の中は、とても幻想的な空間でした。
松田亜利沙
「わあっ…!まるでサイリウムの海の中にいるみたいです!」
松田亜利沙
「…黒井社長を追っていなければ、じっくりと眺めていたかったんですが」
松田亜利沙
雲の中なのに、視界はハッキリとしています。これなら黒井社長も見つかるでしょう。
松田亜利沙
ありさの予想通り、黒井社長はすぐに見つかりました。謎の光る球体が側に浮いています。
松田亜利沙
「見つけましたよ、黒井社長!これ以上の悪事は止めて下さい!!」
黒井社長
「…伝説と言っても、鼠の一匹も駆除できないか。いや、小娘がゴキブリ並にしぶといだけか?」
松田亜利沙
「乙女の怒りっ!!」
松田亜利沙
口数の減らない黒井社長へ、思わずいやいやボールを全力で投げつけてしまいます。
松田亜利沙
しかし、側にあった謎の光る球体が、黒井社長を守るように前に出てきます。
松田亜利沙
よく見ると球体の中に何か閉じ込められていました。印の一つ、ミュウツーによく似たポケモンが。
松田亜利沙
「そのポケモンちゃん…もしかして、その子がこの虹の雲で眠っていた…?」
黒井社長
「流石にそれ位は考える頭があるか。そうだ。これが全てのポケモンの祖と言われる存在」
松田亜利沙
──ミュウ。そう呼ばれたポケモンちゃんは、球体から脱出しようと藻掻いています。
松田亜利沙
「ピカチュウちゃん、10万ボルト!あの球体を壊して下さい!!」
松田亜利沙
ありさが言うと、ピカチュウちゃんが球体に攻撃を仕掛けます。
黒井社長
「無駄無駄無駄ァ!この捕獲装置は外部内部いかなる攻撃も受け付けないのだよ!!」
松田亜利沙
でも、高笑いする黒井社長の言うとおり、球体は全く傷付きませんでした。
松田亜利沙
ピカチュウちゃんは頭にきたのか、黒井社長を直接狙いますが…。
黒井社長
「この装置は、私の操るままに動かせる。私を狙っても意味が無いのだよ!」
松田亜利沙
球体が黒井社長を守るように動きます。手に持っている小さな機械で操っているんでしょう。
松田亜利沙
あの機械を何とかすれば良いのだと思うのですが…。
黒井社長
「物を投げようが、鼠が攻撃しようが、私には一切届かないのだよ!」
松田亜利沙
…と、豪語するとおり、ありさとピカチュウちゃんの攻撃をいとも容易くいなしてしまいます。
松田亜利沙
というか、ありさが投げるポケモンフーズに関しては、意に介してすら居ません。
松田亜利沙
黒井社長は、少しずつありさ達から遠離っていきます。ありさは、どうすればいいんですかっ…!!
松田亜利沙
──へぇ…亜利沙って結構筋がいいじゃん!よし、変化球も教えてやるよ!
松田亜利沙
その時、ありさの脳裏に、765プロの仲間の声が響きました。同時に一つの作戦を思いつきます。
松田亜利沙
上手くいくかは黒井社長の行動次第ですが、やる価値は充分にあります!!
(台詞数: 29)