高木社長
「亜利沙君、よく来てくれた。ワシがオーキドじゃ」
松田亜利沙
目の前にいる初老の男性が名乗りながら、ありさに握手を求めてきます。が…。
松田亜利沙
目の前にいるのはポケモン研究の権威、オーキド博士です。軽々しく握手なんて出来ません…。
松田亜利沙
──さて、先日ありさの元へ一通の手紙が届きました。差出人はオーキド博士。
松田亜利沙
要約すると、『ポケモン達の写真を撮って、ワシの研究の手伝いをしてくれ』だそうです。
松田亜利沙
ありさとしては、身に余る光栄です。ありさの趣味が博士に認められるなんて!
高木社長
「どうやら緊張しているようじゃが…大丈夫か?」
松田亜利沙
「は、はいっ!ありさは何時でも準備万端です!」
高木社長
「そうかそうか!では早速説明に入ろうとするか。この島については手紙で伝えたとおりじゃ」
松田亜利沙
「確か、火山活動で人が住めなくなってポケモンの楽園になったんですよね?」
高木社長
「その通りじゃ!この島のポケモンの生態を、そのカメラに収めて欲しいのじゃ」
高木社長
「そのために、君専用の乗り物を用意したのじゃ!その名もゼロワン号!使い方は──」
松田亜利沙
カット!
高木社長
「──と言うわけじゃ。分かったかの?」
松田亜利沙
…細かい説明は省くと、水陸両用は当たり前、空も飛べるし暑さ寒さどんな環境も快適。
松田亜利沙
さらには選んだ対象の追尾機能までついてる不思議な乗り物(961カンパニー製)。
松田亜利沙
という素敵な乗り物を、今回の調査の足として使って良いそうです。むふふ~♪
高木社長
「そういえば、今回の調査はオダマキ博士も期待しておったぞ」
松田亜利沙
オダマキ博士──フィールドワークをさせたら右に出る者はいない、ホウエン地方のポケモン博士。
松田亜利沙
そんな人にまで期待されてるなんて、ありさには荷が重すぎるんじゃないでしょうか…。
松田亜利沙
────────。
松田亜利沙
松田亜利沙、16歳。職業、アイドル。趣味、アイドルちゃんとポケモンちゃんの写真撮影。
松田亜利沙
パートナーポケモン…なし。
松田亜利沙
そんなありさの撮影した写真がオーキド博士の目にとまって、博士の助手に抜擢されました!
松田亜利沙
…されたんですけど、色んな人に期待されてるみたいで、早くもありさの胃が悲鳴を上げてます…。
松田亜利沙
気持ちを落ち着かせるために、オーキド博士に一言伝え、ちょっと研究所の外へ出ます。
松田亜利沙
島に建造された研究所から外に出ると、近くには森があります。きっと色んなポケモンちゃんが…。
松田亜利沙
そんなことを考えてると、近くの草むらから不意にがさがさっと音がしました。
松田亜利沙
ポケモンちゃんかと思い、とっさにカメラを向けます。そこにいたのは…。
松田亜利沙
「ピ…ピカチュウちゃん!?野生のピカチュウちゃんに会えるなんて!!」
松田亜利沙
黄色い体毛とピンと立った耳、ギザギザ尻尾が愛くるしい、ピカチュウちゃんが目の前に!!
松田亜利沙
とっさに構えたカメラ、そのままシャッターを切りました。この島の記念すべき一枚目です!
松田亜利沙
すると、写真を撮られたことに気付いたピカチュウちゃんがこっちに近付いてきました!
松田亜利沙
ピカチュウちゃんはありさが恐くないのでしょうか。ほっぺをありさに近づけて…。
松田亜利沙
「あ痛、しび、シビれますっ~!?」
松田亜利沙
突然の放電。その事にビックリして、ありさはひっくり返ってしまいました…。
高木社長
「ピカチュウは頬から電気を出すことで仲間であるアピールをするのじゃ!」
松田亜利沙
ありさの悲鳴を聞いて飛び出してきたオーキド博士はそう言いました。
松田亜利沙
…ありさの肩に乗っかってるこの子は、ありさと仲良くなりたいんですね。
松田亜利沙
初めて出会った子とも仲良くなれましたし、今回の調査、なんだか上手くいく気がします!
(台詞数: 40)