きさりん 4話
BGM
追憶のサンドグラス
脚本家
Կիշիրա
投稿日時
2015-03-29 00:56:32

脚本家コメント
何度も書いてますが長くなります

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如月千早
この前スマホ開いたらね。
北沢志保
……
北沢志保
……解体でもしたんですか?
如月千早
え?
如月千早
(…ああ、スマホ開くってあんまり言わないのかしら)
如月千早
(それにしても可愛らしい勘違いね。面白いからこのまま進めましょう。)
如月千早
ええそうなのよ。少し仕組みを知りたくて居てもたっても居られずに。
如月千早
内なるエジソンを呼び覚ましてしまったのよ。
如月千早
……どうしたの?
北沢志保
いえ、まさか本当だとは思わなくて。
北沢志保
それで、何かわかりましたか?
如月千早
(分かるわけないでしょそんな事してないし私の中にエジソンなんかいないし。)
如月千早
(でも何か考えないと……)
如月千早
スマホの中には小さな高槻さんが沢山いてせっせと働いていたわ。
如月千早
だからさっきからその顔は何なのよ。
北沢志保
いえ、意外だったので。
如月千早
スマートフォンの構造の真実が?
北沢志保
え?ああ、まあ。それで、その小人さんたち半分分けてくれませんか?
如月千早
え、いやいやそうなると私のフォンが半減するからほら。
北沢志保
では三分の一でもいいので。
如月千早
三分の一……
如月千早
高槻さんの三分の一……
如月千早
もしかして猟奇的な話してる?
北沢志保
何がどうなってそうなってるんですか。
如月千早
いや、ごめんなさい。実はこのくだり大体冗談なの。
北沢志保
あの、そんなことより。わざわざこんなところに連れてきて何を話すかと思えば、
北沢志保
良く分からない話ばっかりして、本題は何なんですか。
如月千早
今までの話は本筋の前の軽いオープニングトークのつもりだったのよ。
北沢志保
はあ……つまり大事な話だと。
如月千早
……矢吹さんの事よ。
北沢志保
……なるほど、でも可奈に話なら可奈に話せばいいじゃないですか。
如月千早
あの子は、私の歌を好きだと言ってくれるのよ。
北沢志保
それは皆そうなんじゃないですか。
如月千早
いえ、なんというか。矢吹さんには矢吹さんなりの哲学があるというか……あ、歌に対してね。
如月千早
でもそれを伝えるのがうまくできないというか、歌と言葉を別々に考えてくれるというか、つまり。
如月千早
つまり、不器用なのよ。
北沢志保
なるほど……?
如月千早
私みたいに。
北沢志保
……なるほど。
如月千早
その矢吹さんが私に歌で勝つって言った。
北沢志保
……
如月千早
私の心残りの正体を知っているのかもしれないわ。
北沢志保
千早さんは、ちゃんと聴いてくれてたんですね。可奈の言葉。皆笑い飛ばしてました。
如月千早
いいえ、矢吹さんが本気だったのは皆分かっていたはずよ。
如月千早
あれは宴の場を険悪にしないように持って行っただけ。
如月千早
って律子が言ってたからそうなのよ。
北沢志保
……あとで可奈に教えてあげます。
如月千早
それと、もう一つ伝えてくれる?
如月千早
矢吹さんの気持ちは確かに届いた。だけど。
如月千早
歌は勝ち負けじゃないってこと。

(台詞数: 50)