如月千早
それでね、春香が復活して「これがほんとのREBORN」って!
星井美希
それはいかんともしがたいの!
如月千早
あら、話に夢中になってたらいつの間にかこんな時間になってたわ。
如月千早
そろそろ帰りましょうか?
星井美希
え、もう?もうちょい語り合おうの!
如月千早
あら、珍しいわね。 じゃあもう少し……
如月千早
あ、でも大丈夫なの?今日は動きっぱなしだったし疲れてるんじゃ……
星井美希
いんや、ミキってば無尽蔵のスタミナだから心配には及ばざるが如しってカンジ!
如月千早
……そう。
星井美希
……えへへ。
如月千早
どうしたの?
星井美希
千早って、時々この時間にここら辺で歌ってるよね。
如月千早
言ったことあったかしら。そうよ、歌い足りない日には、時々。
如月千早
まあ、近所迷惑にならないようにね。でも、ここで歌うのは気持ち良いし。
星井美希
あ、分かるの!匂いとか静かな感じとか、歌うには持ってこいなの。
星井美希
まーその静けさも最近あんまり良い感じじゃない建物ばっかりであんまりだけど。
如月千早
……わかるわ。人が多くなると歌えなくなるじゃない。
如月千早
夜中に奇声を響かせる女として都市伝説になるわ。
星井美希
いやいや、その歌声は多くの人に聴かせるべきなの。
如月千早
この前なんか、歌ってたら近所の犬が一斉に吠え出してね。流石に全力で逃げたわ。
星井美希
そ、それは地獄絵図なの。ミキも犬はキライ!
星井美希
でも千早の歌なら犬も吠えるってもんなの!
如月千早
……なんだか今日は不自然に褒めてくるわね……何か後ろ暗い事でもあるの?
星井美希
それにしても、どうしてそんな歌が歌えるの?何考えて歌ってるの?
如月千早
また難しい質問を……歌ってる時はあんまり考えないようにしてるわ。じゃないと歌えないし。
如月千早
あ、でもいつもここで歌ってるような練習の時は色々考えてるわよ。
如月千早
音をとれてるかとか音量があってるかとか発音はばっちりかとか……
如月千早
まあ練習だから人に聴かせられるような物じゃ無いんだけどね。
星井美希
え、あれで!?
如月千早
……まさか聴いてたの?
星井美希
え、ああこの前ふと通りがかって!でも練習クオリティじゃなかったの!
如月千早
えーと、多分、意識していないところで、練習や本番にかかわらず心がけてるのよ。
星井美希
おお!
如月千早
歌は伝えるための手段だってこと。
如月千早
自分の中だけで終わってしまわないようにね。聴いてもらってこその歌だから。
星井美希
もし誰も聴いてなくっても?
如月千早
そう考えるのは少し怖いけど、でもそうね。音が届く全ての所に伝わるように。
星井美希
……ありがとう。今日は話せて良かったの!
如月千早
私もよ、でも、今度からはちゃんと自分の姿で話しましょう。
星井美希
んん……?
星井美希
いつから気づいてたの?
如月千早
いや、色々あるんだけどね。……とりあえず、美希は私の事だけは「さん」付けで呼ぶのよ。
星井美希
そう……ミキちゃんにごめんなさいしないとだね。でも何故それなのに話してくれてたの?
如月千早
……昔から歌を褒められると弱いのよ。
星井美希
そう……じゃあ私はここら辺でさよならするね。千早の歌、これからもずっと好きだから。
如月千早
あ、はいありがとう。さよなら……。
如月千早
……あんまり、深く考えないようにしましょう私。
如月千早
……私が言ったのよね。音が届く全ての所に伝わるようにって。
如月千早
……
如月千早
今度から、ここでも本気で歌いましょう。
(台詞数: 50)